日伯法律委員会(岩尾 玄委員長)課税・通関ワーキンググループ(吉田幸司グループ長)主催による「ブラジル通関入門 – 輸入取引」オンラインセミナーは、2021年6月10日午前10時から11時過ぎまで講師に森田透氏(日通)及び谷口雅治氏(IDL)を迎えて開催した。
司会は吉田幸司グループ長が務め、通関業界事情に精通した森田氏が講演をリード、業界生き字引の谷口氏が補足やコメントを行い、「ブラジル通関入門 – 輸入取引」と題して、ブラジルの通関システムの変遷、SISCOMEXフロー、PORTAL UNICO移行後のフローイメージ、輸入開始ステップ、Radar登録、条件、種類、ブラジル輸出入税率統計品目番号(NCM)のクラシフィケーション並びにポルトガル語商品説明の重要性並びに派生する問題点、輸入ライセンスの有無及び関係官庁、輸入諸税の算出方法、輸入通関リードタイム、サントス港湾ターミナル利用では、右岸ターミナル利用によるコスト削減の推奨、70カ所に達する内陸保税倉庫、輸入通関ステップ、木材梱包やSiscargaの注意点などについて説明した。
またCovid関連用品のNCMクラシフィケーションではマスクやフェースシールドの格税率やANVISの輸入ライセンス、Radar登録やNCMコードに関する注意点、不透明な商船隊更新追加税(ARFMM)の存在、事前登録の輸入ライセンス、97%に達するグリーン通関、サンプル輸入時の注意点、燻蒸処理問題などについて説明。最後に谷口氏は、OEA制度加盟の遅れにも拘らず、今後数か月間以内のDU-IMP稼働で、事前通関・事前登録及び輸入製品の属性のカタログ化の事前準備の可能性を指摘した。質疑応答では中古品輸入で、類似品の定義やクーリエに関する質問が挙げられた。
PDF「ブラジル通関入門 – 輸入取引」講師は森田透氏(日通)及び谷口雅治氏(IDL)