ボルソナロ大統領は、来年の大統領選挙での再選を見据えて、貧困層向けボルサファミリアプログラムの再調整、公共投資拡大並びに150億レアルの財政支出に繋がる5.0%の公務員給与の引上げの選択を余儀なくされている。
ジャイール・ボルソナロ大統領は、パウロ・ゲーデス経済相に対して、長年に亘って凍結している連邦公務員給与の5.0%調整を要請したが、来年度予算の150億レアルの支出に繋がる。
ボルソナロ大統領にとって、COVID-19パンデミック対策で後手に回って、低迷している支持率を上昇させる手段の一つとして、3年間以上凍結している連邦公務員の給与調整なしで、大統領選挙戦への突入は、是非避けなければならない切羽詰まった状態となっている。
今年12月末までの連邦公務員の給与凍結は、与野党間攻防の末に昨年の国会で承認されているが、2022年度の予算基本法では、連邦公務員の給与調整が既に承認されている。
大統領の支持率挙げるための要求は、財政支出に結びつく圧力となる複雑な方程式の様相を示しており、新しいボルサ・ファミリアプログラムの受益者に平均300レアルを支払うと発表した後、それはさらに困難になっている。
ロンドニア州のSICテレビのインタビューで、ボルソナーロ大統領は、平均190レアルの支給額を300レアルに引き上げるため、12月に支給額の50%増加のアイデアを示唆している。
新しいボルサ・ファミリアプログラムで、頭を痛めている連邦政府の関係者にとっては、平均受給額を250レアルに引き上げるだけで510億レアルの財政支出に繋がる上に、ボルソナーロ大統領は受給対象者の拡大も示唆している。