金融市場はSelic金利の4.25%引上げで年末は6.5%予想(2021年6月18日付けエスタード紙)

今週水曜日の中銀の通貨政策委員会(Copom) は、インフレ圧力の上昇に伴って政策誘導金利のSelic金利を3回連続で0.75%引上げて4.25%に決定したが、大半のエコノミストは今年末のSelic金利の上方修正を余儀なくされている。

3月17日開催された中銀の通貨政策委員会(Copom)は、政策導入金利(Selic)を7ヶ月連続で過去最低の2.00%を維持していたにも関わらず、食料品並びに燃料価格が牽引しているインフレ圧力を抑制するために、一挙に0.75%引上げて2.75%の決定を余儀なくされた。その後5月並びに6月のCopom委員会でも連続して0.75%引上げていた経緯があった。

ブロードキャストプロジェクションの37金融機関対象の調査によると、大半のエコノミストは今年末の平均Selic金利を前回予想の6.25%前後から6.50%に上方修正している。

また年末のSelic金利の最低予想は前回の5.00%から5.75%、最高予想は前回予想の7.00%から7.25%それぞれ上方修正しているが、5銀行は7.00%以上を予想しているが、前回の52銀行対象の調査では、僅か1銀行が7.00%以上を予想していた。

また次回8月の中銀の通貨政策委員会(Copom)での政策導入金利(Selic)予想では、調査対象の37銀行のうち35銀行は0.75%引上げで5.00%を予想、2銀行は1.00%の引上げを予想している。

中銀の通貨政策委員会(Copom)によるインフレ圧力対応リスクの非対称的なバランス採用で、8月のSelic金利の0.75%上方修正、年末は6.75%になると投資銀行Haitong社チーフエコノミストのMarcos Ross氏は予想している。

今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は6.10%、しかし2022年は3.50%~3.60%と中央目標値に接近するとMarcos Ross氏は予想している。

ASA Investments社チーフエコノミストのGustavo Ribeiro氏は、中銀がインフレ圧力を早期に抑制するために、Selic金利の1.00%引上げの可能性を指摘している。またGustavo Ribeiro氏は、過去12か月間のインフレ指数のピークは8月になると予想している。

しかしInter銀行チーフエコノミストのRafaela Vitória氏は、Selic金利の引上げサイクルは10月の5.75%がピークになると予想、2022年のインフレ目標指数を3.60%に抑えることが可能と予想している。

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