半導体不足で自動車メーカーは、利益率の高い高級車生産を優先(2021年7月19日付けエスタード紙)

各自動車メーカーは、COVID-19パンデミック以降の世界的な自動車用半導体の供給不足の影響で、以前は利益率は低いが販売台数が稼げる低価格の自動車生産を優先していたが、利益率の高いスポートタイプの高級車生産を優先する傾向に変化してきている。

コンサルタント会社Jato Dynamics社の調査によると、3年前までは価格が7万レアルの大衆車販売比率は60%、7万レアル以上の販売比率は40%を占めていたが、今では7万レアル以下の大衆車は32%、7万レアル以上の車生産比率は68%と逆転している。

今年上半期の販売価格が5万レアル~7万レアルの新車販売は、全体の僅か29.0%と昨年同期の36.0%から7.0%減少しており、過去数年前から大衆車からより乗り心地の良い高級車志向に変化してきている。

GM社では、部品供給問題の影響で今年3月から人気大衆車Onix車の生産を停止を余儀なくされているが、今月からワーゲン社は、サンパウロ州内の自動車工場でのGol車の生産調整、現代自動車もHB20車の生産調整を余儀なくされている。

フィアット社はUno車、Argo車並びにルノー社Kwid車と低価格で競合しているMobi車を生産しているミナス州ベッチン自動車工場の1000人の従業員の配置換えを余儀なくされている.

現在のブラジル国内の新車販売の平均価格は、9万レアル~9万5,000レアルに上昇、2012年の新車販売の平均価格の6万3,000レアルよりも大幅に上昇しているとコンサルタント会社Bright Consulting社は指摘している。

今年第2四半期の大衆車Onix車, Gol車, Mobi車並びにFox車のマーケットシェアは僅か2.0%まで低下している一方で、スポートタイプのSUVs車は32.0%。ピックアップ車は18.0%を占めている。

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