最終フォーカスレポートは今年のインフレ指数を6.30%に上方修正(2021年7月19日付けエスタード紙)

今月19日発表の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の6.11%から6.31%と15週連続で上方修正したが、1か月前の予想は5.90%あった。

また2022年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回同様3.75%に据置、2023年のIPCA指数も3.25%に据置、2024年のIPCA指数は、前回予想の3.16%から3.06%に下方修正している。

今年のIPCA指数の中央目標値は3.75%、許容範囲は±1.50%に相当する最低2.25%、最高5.25%に設定されている。2022年のIPCA指数の中央目標値は3.50%。許容範囲は±1.50%に相当する最低2.00%、最高5.00%に設定されている。2023年のIPCA指数の中央目標値は3.25%。許容範囲は±1.50%に相当する最低1.50%、最高4.50%に設定されている

今年のインフレ指数は、15週連続で上方修正されているのに伴って、今年末の政策誘導金利(Selic)は、6.75%に達すると予想されている。インフレ指数が目標値を突破する見込みのため、中銀のRoberto Campos Neto総裁は、経済省のパウロ・ゲーデス経済相にインフレ指数が目標値を突破する理由を記載したレポート提出を余儀なくされている。

中銀総裁がインフレ目標値の達成が出来ずにレポート提出を行ったのは、2018年1月にIlan Goldfajn総裁が、2017年のインフレ指数が穀物生産が過去最高で食品価格の下落でインフレ指数の目標値は、最低限度値を下回った時以来のレポート提出となる。

今年のGDP伸び率は、前回予想の5.26%から5.27%微増、13週間連続での上方修正を記録している。今年初めの今年のGDP伸び率は、3.4%であったが、ブラジルの主力輸出産品の食料品、鉄鉱石並びに原油などの国際コモディティ価格の上昇及びレアル通貨に対するドル高の為替が追い風となっている。2022年のGDP伸び率は、前回予想の2.09%から2.10%の微増予想となっている。

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