ブラジルの大手小売量販店で日用品の大半を取り扱っているロージャス・アメリカーナス(Lojas Americanas)は、生鮮食品のポートフォーリオ拡大を目的にHortifruti Natural da Terra社を21億レアルを投資して買収した。同社は先週レディースファッションのMarisa社の買収交渉をしていた。
アメリカーナス社は、食品部門のポートフォーリオ拡大のためにSupermercados Now社を傘下に収めている。Mercado Livre及Magazine Luiza のオンラインマーケットプレイスと競合するために、果敢に異業種企業の買収を仕掛けている。
果物や生鮮野菜などの食品販売は、一般小売販売よりも純益が低い上に煩雑なために、販売コスト削減では多大な効率化を求められるが、アメリカーナス社は大量販売での収益性上昇を狙っている。
Hortifruti社は新規株式公開で最大21億レアルの資金調達を見込んでいたにも関わらず、IPOは成功しなかったが、Hortifruti社の経営陣は同社は29億レアルの時価総額を主張していた。
Hortifruti社のオンライン販売は売上全体の16%を占めており、Hortifruti並びにNatural da Terraの店名で54店舗を展開、そのうち18店舗は売り場面積が180平方メートル以下の小店舗となっている。
また Hortifruti社は、建物の外観は物流施設で、その内部は実際の店舗と同じように商品が陳列されているが、消費者が直接足を運ぶことはないダークストアを1店舗擁している。