9月の製造業部門の企業経営者の景況感は2ヶ月連続で悪化(2021年9月28日付ヴァロール紙)

ジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)による9月1日~24日迄の鉱工業部門企業経営者1087人対象の調査によると、インフレ圧力増加、継続して上昇する政策誘導金利Selic、高止まりする失業率、ボルソナロ政権の支持率低下に対する不条理な政策導入など企業経営者の景況感が悪化する傾向となっている。

2021年9月の鉱工業部門企業経営者の景況感を計る企業経営者景況感指数(ICI)は、前月比0.6ポイント減少の106.4ポイントを記録、4月~7月の4ヶ月連続増加から一転して8月~9月は2ヶ月連続での減少を記録、7月~9月の四半期の月間平均では0.4ポイント減少している。

昨年3月からCOVID-19パンデミックによる悪影響が拡大していたが、昨年下半期は回復傾向を示していたにも拘らず、製造コスト上昇、高止まりする失業率、不安定な政治情勢の上に、旱魃による電力エネルギー料金値上げによるインフレ圧力の増加など年末にかけて好材料が見当たらないとジェツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)エコノミストのClaudia Perdigão氏は指摘している。

今後数か月間の不透明な見通しで企業経営者の楽観的見通しが減少傾向を示しており、9月の企業経営者の現状景況感指数(ISA)は、0.2ポイント減少の109.2ポイントと昨年8月に記録した98.7ポイント以来では最低記録となっている。

また9月の企業経営者の6か月先の先行き景況感期待指数(IE)は、1.0%減少の103.6ポイントと今年5月の99.0ポイント以来では最低記録となっている。

9月の鉱工業部門の設備稼働率(Nuci) は、前月比0.5ポイント上昇の80.2ポイントに上昇、2014年11月以降では最高の設備稼働率を記録している。

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