今年のSelic金利をインフレ圧力軽減で上方修正(2022年1月10日付けエスタード紙)

10日発表のブラジル中央銀行の最終フォーカスレポートでは、今年はインフレ圧力をさらに軽減するために政策誘導金利(Selic)の引上げ幅を上方修正している。

中銀は3週連続でフォーカスレポートのSelic金利を据置ていたが、10日発表の最終フォーカスレポートでは、今年末のSelic金利を前回予想の11.50%から11.75%の上方修正を余儀なくされている。

昨年12月8日の中銀の通貨政策委員会(Copom) は、インフレ圧力の上昇を軽減するために、政策誘導金利(Selic)を1.50%引上げ9.25%に決定、7回連続でのSelic金利引上げを記録していた。また通貨政策委員会(Copom) は、今年初めの2月のCopom委員会ではSelic金利を前回同様1.5%引上げて10.75%にすると示唆していた。

Selic金利の引上げは銀行金利の上昇に反映されるが、中銀の金利引上げ決定とクレジット金利への効果は6ヶ月から8か月間の遅延があり、またSelic金利の上昇は一般家庭の消費と製造業部門の投資に悪影響を及ぼす。

最終フォーカスレポートでは、2023年末のSelic金利は前回同様8.0%、2024年末のSelic金利前回同様7.0%に据え置いている。

また今年のインフレ指数は6週間連続で、中央目標値の5.00%を上回っており、最終フォーカスレポートでは5.03%に据置、1か月前の予想は5.02%であった。

今年のGDP伸び率は前回予想の0.36%から0.28%に下方修正、1か月前の予想は0.50%であった。今年のGDP伸び率予想は前回同様4.50%に据え置いたが、1か月前の予想は4.65%であった。

また2023年のGDP伸び率は前回予想の1.80%から1.70%に下方修正したが、1か月前の予想は1.90%であった。2024年のGDP伸び率は前回同様2.00%に据え置いている。

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