海上輸送運賃はピークに近いが、Covid-19パンデミックで先行き不透明(2022年1月12日付けヴァロール紙)

中国-ブラジル、ブラジル-米国の海上輸送ルートの運賃は、Covid-19パンデミックの影響で、2021年初めから右肩上がりでピークに近づいていると予想されているが、新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大で、短期的な海上運賃の値下がりが不透明となっている。

現在ブラジルの貿易の海上輸送ルートで、Covid-19パンデミックで最も大きな影響を受けているのは、アジア地域からの輸入ルート及び米国向け輸出ルート、また過去2か月間では、ヨーロッパからの輸入ルードの海上運賃が大幅に値上がりしている。

Covid-19パンデミック発生の2020年から海上輸送は、港湾労働者の感染拡大による閉鎖、コンテナ不足、燃料費の高騰などの要因で、嵐の中の小舟の様相となっている。

中国からブラジルへの輸入ルートの運賃高騰は、港湾混雑、コンテナ船の沖待ち、輸送遅延の状態が続いて2020年下半期から右肩上がりとなり、2021年末の20フィートコンテナの平均スポット海上輸送運賃は1万ドルに達した。昨年12月の運賃は前年同月比62%高騰、2020年1月からの累積運賃上昇率は397%に達している。

ブラジルから米国向け輸出のスポット海上運賃は、2021年下半期から急上昇、2021年末の北米東海岸向けスポット海上輸送運賃は、9,300ドルと2020年初めの5倍相当に上昇、米国メキシコ湾は7,700ドルに上昇したが、2020年は1,400ドルで推移していた。

しかし2021年11月のアジアからブラジル向けの長期契約の20フィートコンテナの平均海上輸送運賃は、5794ドルとスポット価格を大幅に下回っているとLogcomex社は説明している。

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