2021年のスタートアップ企業への投資は前年比3倍増(2022年1月20日付エスタード紙)

ブラジルプライベート・エクイティ、ベンチャーキャピタル協会(Abvcap)の発表によると、2021年のベンチャーキャピタルファンドはブラジルスタートアップ企業に対して、前年比3倍に相当する465億レアルを投資した一方で、プライベート・エクイティ・ファンドの投資は後退している。

デジタル化の競争と世界的なスタートアップ企業への投資金の流動性の上昇で、昨年のブラジルでのスタートアップへの投資は、ベンチャーキャピタルファンドが主導したとKPMGとAbvcapの共同調査で判明している。特にスタートップ企業への投資を牽引したのは、フィンテックに関係した分野及び保険のインシュアテック関連分野は全体の30%を占めた。

2021年に評価額が10億ドル以上のユニコーン企業入りしたのは、Madeira,Madeira社 、Mercado Bitocoin社、C6 Bank社、Facily社 並びにOlist社が新たに名を連ねている。

ブラジルのスタートアップ企業で最も企業の評価額が大きいのは、フィンテック分野のNubank社の26億5,000万ドルでBERKSHIRE HATHAWAYが投資。次いでEコマースのNubemshop社の評価額は、26億ドルでINSIGHT PARTNERS /TIGER GLOBALが投資している。

次いで建設不動産関連のLoft社の評価額は、23億3,700万ドルでD1が投資、フィンテック関連のEBANX社は、22億7,500万ドルでADVENT社が投資、EコマースのFacilyは、21億1,700万ドルでDX VENTURES, CITRUS, GOODWATER,RISE CAPITAL, TRUE ARROW 及びQUONA社が投資している。

建設不動産関連のQuintoAndar社の評価額は、15億9,000万ドルでRIBBIT CAPITAL, SOFTBANK及びKASZEK VENTURES社は投資。アカデミー関連のGYNPASS社は、11億6600万ドル、SOFTBANK, GENERAL ATLANTIC,MOORE, KASZEK 並びにVALOR CAPITAL社が投資ししている

またロディステック関連のLOGGI社は、11億5,000万ドルでCAPSUR CAPITAL,MONASHEES, SOFTBANK社が投資。フィンテック関連のMERCADO BITCOINの評価額は、10億6,000万ドルでSOFTBANK社が投資している。

しかし、KPMGとAbvcapの調査によると、一般的に成熟した企業に投資するプライベート・エクイティ・ファンドは反対の方向に進んだ。昨年のプライベート・エクイティ・ファンドによるブラジル企業への投資は、経済指標が弱いことを反映して、19%減少の73億レアルに留まった。

今後注目されるのは農業関連のagritechs及び医療関連のhealthtechsであり、このセグメントは、経済ボラティリティ、金利や為替レートの影響を受ける可能性が少ないと予想されている。

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