ブラジル化学工業協会(Abiquim)の発表によると、2021年のブラジル化学業界の貿易収支は、前年比51.8%増加の462億ドルの赤字を計上して、貿易収支赤字の記録を更新している。
ブラジル化学業界の過去最高の貿易収支赤字は320億ドルであったが、2021年の貿易収支赤字は、2013年の貿易赤字を44.4%と大幅に上回る赤字記録を更新している。
「ブラジルの化学工業部門は、設備容量を増やしたり、国内での製造に戻すことができるさまざまな項目の生産に技術的な熟練とビジネスの専門知識を持っており、いくつかの生産チェーンでの外部依存を減らしている」と、ブラジル化学工業協会(Abiquim)のCiro Marino会長は説明している。
昨年のブラジル化学工業部門の輸入金額は、前年比46.7%増加の607億ドル、輸入量は、前年比17.4%増加の6,050万トンとそれぞれ記録を更新している。
過去数年間の有機化学物質やアグリビジネス向け農薬などの化学物質の輸入が大幅に増加しており、化学製品の輸入相手国は、最大の伸び率を記録している中近東地域を除いでアジア諸国からの輸入が急増している。
2021年のブラジルの化学製品の輸出は、前年比32.3%増加の145億ドル、メルコスール地域を中心に近隣諸国への平均輸出価格は、前年比18.7%増加を記録している。