中銀はSelic金利を2017年以降で初めて二桁台の10.75%に引き上げ(2022年2月2日付けヴァロール紙)

2日ブラジル中央銀行の通貨政策委員会(Copom) は、インフレ圧力の上昇に伴って政策誘導金利(Selic)を8回連続での引上げを余儀なくされ、現在のSelic金利9.25%を1.50%引上げて10.75%に決定した。

今回の中銀のSelic金利は、今後のインフレ指数の抑制強化のために前回同様1.50%引上げ、2017年7月以降では、4年半ぶりの二桁台のSelic金利の決定を余儀なくされている。

中央銀行の通貨政策委員会(Copom) は、声明のなかで、物価の安定を確保するという基本的な目的を損なうことなく、今回のSelic金利の1.50%引上げは、経済活動レベルの変動を抑制し、雇用増加を促進に繋がると説明している。

昨年12月8日の中銀の通貨政策委員会(Copom) は、インフレ圧力の上昇を軽減するために、政策誘導金利(Selic)を1.50%引上げ9.25%に決定していたが、議事録では既に今回のSelic金利の1.50%引上げを示唆していた経緯があった。

今回のSekic金利の1.50%の引上げは、Covid-19パンデミック中に記録していた過去最低のSelic金利2.00%から8回連続での引上げを記録、8回連続でのSelic金利の引上げのうち初め3回連続で0.75%、8月及び9月はそれぞれ1.00%、昨年10月、前回並びに今回は3回連続で過去20年間で最高となる一挙に1.50%の引上げとなっている。

2015年7月から2016年8月迄Selic金利は、過去最高となる14.25%を続けていたが、2016年10月の14.0%から2018年2月の6.75%まで下降サイクルを継続、2018年3月から2019年6月迄は6.25%で推移、2019年7月から2020年6月迄は再度下降サイクルを継続、2020年8月から2021年1月迄は過去最低のSelic金利2.00%を続けていた経緯があった。

ジャイール・ボルソナロ政権発足時のSelic金利は6.50%であったが、2020年8月迄下降サイクル、今年3月の2.75%から12月の9.25%まで、Selic金利は10か月間で6.50%も急上昇していた。今回の1.50%にSelic金利の引上げで、2017年5月以降で初めて二桁台に戻っている。

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