今後の上下水道プロジェクトによる投資総額は220億レアルに達する可能性(2022年2月18日のエスタード紙)

州都や大都市向けの大型上下水道プロジェクト入札の後に、中小都市向けの上下水道プロジェクトの23件に達する入札が予定されており、2022年の上下水道プロジェクト向け投資は、前年比18%増加が見込まれている。

昨年6月24日に国会で承認された基本衛生法案PL 4.162/2019の新基本衛生法案(法的枠組み)の下、インフレ整備部門で最も投資の遅れている上下水道事業の民営化インフレ整備プロジェクト入札が加速している。

今までは州政府や市町村の各自治体は入札をせずに、上下水道サービスを提供する州公社と契約することが可能だったが、新しい法的フレームワークは州政府、市町村などの地方自治体が上下水道の整備事業運営をするに当たり、民間事業者と契約することを後押しする新しいフレームワークとなる。

今回のフレームワーク改正で上下水道サービス事業に民間企業の事業参入が容易となる。また今回の上下水道の新規則は州政府などの水道公社と30年間以上に亘って契約更新が容易にできていた経緯があったが、契約更新は2022年3月までに制限され、来年から上下水道公社の民営化に拍車が掛かると予想されている。

2021年のリオ州上下水道公社(Cedae)の民営化入札に続いて、今年は中小規模都市向けの上下水道入札は、インフレ整備プロジェクト向け官民合同プロジェクト(PPPs)による入札が予定されている。2022年~2023年に予定されている23件の上下水道入札のうち、人口が5万人以下の都市向け上下水道入札は、12件に達するとブラジル上下水道民営化コンセッション協会(Abcon)では予想している。

23件の上下水道プロジェクトの投資総額は220億レアル、コンセッション契約期間は30年から35年が予定されている。2021年に入札にかけられた上下水道プロジェクトの投資総額は450億レアル、昨年の入札案件にはリオ州上下水道公社(Cedae)、アラゴアス州、アマパ州並びにバイア州シキ・シキ市が含まれており、リオ州上下水道公社(Cedae)の投資総額は310億レアルが見込まれている。

コンサルタント会社Inter.B社では、2033年までの上下水道コンセッションによる投資総額は7,000億レアル、年間平均630億レアルの投資を見込んでいる。今年は10月に大統領選挙を含む地方統一選挙があるために、特定の地方自治体は年内に上下水道プロジェクト入札を実施する可能性が見込まれている。

ゴイアス州サン・シマン市の上下水道プロジェクトはOrbis社が落札、サンパウロ州オルランジア市の入札には14社が参加したが、Engibras Engenharia社をリーダーとするコンソーシアムが落札、セアラー州クラト市の案件は大手上下水道会社のAegea社が落札している。

今後数カ月間以内に入札が予定されているのは、ゴイアス州ゴイアニア市、ローライマ州サン・ミゲル・ド・グアポレ市、パラー州アナプ市、サンパウロ州サンタ・クルス・ダス・パウメイラス市及びマット・グロッソ州ロザリオ・オエステ市の上下水道プロジェクトとなっている。

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