2022年1月のブラジルの経常収支は、81億4,600万ドルの赤字計上(2022年2月23日付けエスタード紙)

23日のブラジル中央銀行の発表によると、2022年1月のブラジルの経常収支は、81億4,600万ドルの赤字を記録、2017年1月に記録した75億9,200万ドル以降では最大の赤字収支を記録している。

ブロードキャストプロジェクションの調査によると、今年1月のブラジルの経常収支赤字の最低予想は59億ドル、最高予想は97億ドル、平均予想は80億ドル、中銀では84億ドルの赤字を見込んでいた。

中銀の四半期インフレレポート(RTI) 発表によると、今年1月の経常収支のうち貿易収支は、15億1,200万ドルの赤字を計上、サービス部門収支は14億9,800万ドルの赤字を計上していた。

また今年1月の経常収支のうち第一次所得収支は、54億600万ドルの赤字を計上、金融収支も87億9,700万ドルの大幅な赤字を計上していた。今年のブラジルの経常収支は、210億ドルの赤字が見込まれている。

今年1月の過去12か月間の累積経常収支は、GDP比1.71%に相当する277億3,300万ドルの赤字予想されているが、昨年10月に記録したGDP比1.67%以降では最小の赤字幅を記録している。

今年1月の外資系企業本社への利益・配当金収支は、24億7,400万ドルの赤字を記録したにも拘らず、昨年1月の純流出額から純流入額を差引いた残高を10億8,000万ドル上回っている。中銀では2022年の本国への利益・配当金総額は、240億ドルに達すると予想している。

今年1月の対外債務残高に対する利払いは29億3,900万ドルと昨年1月の39億4,500万ドルよりも10億ドル下回ると予想、今年の累積利払いは260億ドルが見込まれている。

今年1月の海外旅行収支は2億6,900万ドルの赤字計上したが、COVID-19パンデミックの影響で、世界的に海外旅行が縮小していた昨年1月の海外旅行収支の3,900万ドルの赤字を大幅に上回っている。

今年1月のブラジル人の海外旅行先の支出は、6億9,000万ドルに達した一方で、外国人によるブラジル国内の旅行支出は4億2,100万ドルに留まっていた。

今年1月のブラジルの対外債務残高は3,271億4,000万ドルに留まって、昨年12月の対外債務残高3254億4,000万ドルよりも17億ドル増加している。償還期間が長いブラジルの対外債務残高は、2,460億1,200万ドルに対して短期償還期間の対外債務残高は、811億2,900万ドルとなっている。

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