ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、2021年のブラジル国内総生産(GDP) の生産性は8万913.06レアルまで減少して、2009年の7万⒎804,24レアル以降では最低のレベルに落込んでいる。
昨年のGDP生産性が大幅に落ち込んだ要因として、COVID-19パンデミックによる営業以外に、より専門的な資格を擁して賃金が高いブラジル経済を牽引する製造業部門の生産性が過去数年間にわたって低下している。
製造業部門の生産性が過去数年間に亘って低下している要因として、製造業部門向け投資が等閑にされており、昨年の製造業部門生産性は7万5,378,06レアルと1995年に記録した7万5,333,35レアル以降では最低となっている。
ブラジル機械装置協会(Abimaq) 及びブラジル電気電子協会(Abinee)では、昨年の過去数年間の製造業部門向け最先端テクノロジー投資を阻害している要因として依然として改善しないブラジルコストを挙げている。
また昨年の農畜産部門のGDP生産性は、2020年の4万6,709,55レアルから4万2,478,95レアルに減少、サービス部門のGDP生産性も7万2,526,55レアルから7万238,59レアルに減少している。
2021年の機械装置部門の売上は前年比21.6%増加の2,224億レアルを記録しているが、さらなる投資を阻害している要因として、主に運転資金にかかる高い資金調達コストと高い税負担であり、ブラジル国内で製造された製品の税負担は44%に達しており、ブラジルコストが価格競争力を削いでいるとAbimaq協会のJosé Velloso会長は指摘している。
ブラジル国内製造業部門の生産性を向上するためには、ブラジルコストを形成している税制改革などの早急な一連の構造改革の実施は避けて通れないとJosé Velloso会長は指摘している。