インフレ及び金利の高止まり、実質収入の減少などの要因で、ブラジルプラスティック業界は、ブラジル国内の需要減少、原材料の高騰、過剰在庫で苦戦を余儀なくされている。
ブラジルの樹脂卸売り業者とプラスチック加工業者は、予想を下回る第1四半期に直面しており、短期的にはマージンと需要の改善は期待できない状況に落ちいっている。 金利の上昇とインフレによる所得の目減りによるプラスティック需要の停滞、国内外の原材料の高騰、輸送費の上昇、過剰在庫などの要因で、プラスティック業界に黄色信号が点滅している。
ロシアによるウクライナ侵攻の影響による石油派生品の高騰で、プラスティック業界にとって原材料の樹脂の価格上昇及び需要の減少で苦戦を強いられているとブラジル樹脂卸売協会(Adirplast)のLaercio Gonçalves会長は説明している。
石油の国際コモディティ価格が100ドルを上回った状況を維持して樹脂価格は上昇したが、バリューチェーンに沿った現在の樹脂の在庫が多いため、価格転嫁に結びていていない。 2020年~2021年の間に、樹脂が不足する期間があったが、樹脂不足するリスクを回避するために、通常レベルを超える在庫を抱えることを選択した経緯があった。
包装セクターの需要は堅調にも拘らず、自動車セクターの落込みで大きい。予想を下回る消費量に加えて、貨物のコスト上昇とコンテナ手配が困難になっている。国内消費の樹脂の25%~30%が輸入しているが、年初から輸入量は減少している。
1トン当たりのポリエチレン価格は1万3,500レアルであったが、今では1万4,900レアルに上昇、ブラスケン社及びダウ社は4月から1トン当たり1,000レアルの値上げを発表している。