​ブラジル国民の51%は貧困層を形成(2022年4月25日付ヴァロール)

2021年のブラジル国民の貧困層及び最貧困層に相当する D/Eクラスは、国民全体の51.3%と過半数を占めていたが、2022年のD/Eクラスは国民全体の50.7%と若干減少が予想されているにも関わらず、過半数の50%を上回るとコンサルタント会社Tendências社では予想している。
調査開始の1999年以降で過去最低を記録した2014年のD/Eクラスの割合が47.0%相当まで減少するのは、2028年の今後7年間を要するとTendências社では予想している。
貧困層及び最貧困層を形成するD/Eクラスの一般家庭の月間平均収入は2900レアル以下であり、202111月のDクラスは国民全体の51.3%、今年は50.7%と若干減少する一方で、中間層のCクラスは33.0%から33.3%と若干上昇、中間層上部のBクラスは13.0%から13.2%と若干上昇、富裕層のAクラスは2.8%と同じ水準で推移すると予想されている。
経済リセッションの2015年~2016年のD/Eクラスは、2014年の47.0%から5104.0%急増した一方で、Cクラスは34.2%から31.5%、Bクラスは15.0%から14.1%、Aクラスは3.7%から3.5%とそれぞれ減少していた。
貧困層のD/Eクラスは、連邦政府による貧困層救済プログラムに大きく依存しており、平均支給額が189レアルのボルサファミリアに替わるCOVID-19対応の1802万家族が恩恵を受けているAuxílio Brasilの支給額は400レアルであるが、今年末にこの補助金支給は終了する。
貧困層のD/Eクラスの収入の内訳は、労働収入は47.1%、年金・恩給などの社会保障院と通した収入は39.0%、 Auxílio Brasilプログラム及び勤労不可能な高齢者や障害者に対する最低賃金額を支給する継続扶助(Benefício de Prestação Continuada–BPC)プログラムは12.3%、その他は1.7%となっている。
中間層のCクラスの収入の90.8%を労働所得収入の一方で、富裕層のAクラスの労働所得比率は僅か24.8%に留まっている一方で、キャピタルゲイン、金利、配当金などによる収入は74.8%を占めている。

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