連邦貯蓄金庫は潮流に逆らって住宅向けクレジット拡大 (2022年5月18日付エスタード紙)

20212月迄僅か2.00%を維持していた政策誘導金利(Selic) は、12.75%まで上昇を続けており、今後も継続してSelic 金利引上げ及び高止まり予想で、ブラジルの大手銀行は、住宅購入向けクレジット部門の縮小を行っている。

. ブラジル国内大手銀行のブラジル銀行、ブラデスコ銀行、サンタンデール銀行は今年初めから一斉に住宅向けクレジットも縮小を意義なくされているにも関わらず、唯一連邦貯蓄金庫は潮流に逆らうように、積極的に住宅向けクレジット拡大を行っている。

2021年のブラジル国内の住宅購入向けファイナンスは、前年比46.0%増加の2550億レアルを記録した一方で、連邦貯蓄金庫の住宅クレジット部門のマーケットシェアは、前年の69.3%から66.5%と大幅にシェアを落としていた経緯があった。

連邦貯蓄金庫は今年の住宅クレジット部門は前年比20%増加を目標にしており、今年第1四半期の住宅向けクレジット総額は、前年同期比17.8%増加の344億レアルに達して、記録更新している。

 住宅向けクレジット総額344億レアルのうちポウパンサ預金の資金運用のブラジル貯蓄貸付システム(SBPE214億レアルに達しており、連邦貯蓄金庫にとって住宅向けクレジットは継続して主なクレジット部門であると Pedro Guimarães総裁は強調している。

今年4月には住宅建設会社向け特別ファイナンスプランを発表、また住宅購入者向けに住宅ローンの支払い開始遅延やローン金利引下げなど一連の住宅購入意欲を掻き立てるプランを発表して、果敢にマーケットシェア回復を図っている。

政策誘導金利(Selic) 12.75%まで上昇しているために、民間銀行では一斉に住宅ローンを抱えている負債者に金利上昇部門を転嫁しており、連邦貯蓄金庫も今年3月迄住宅ローン金利を引き上げていたが、他行の金利9.00%~10.0%に対して8.97%に抑えていた。

連邦貯蓄金庫の現在の住宅ローンの過去1年間で、延滞率は0.55%上昇して2.35%に達した影響で、同行の平均クレジットの延滞率は2.33%に上昇している。が、住宅を差し押さえ増加プロセスには至っていないと Guimarães総裁は説明している。

ブラデスコ銀行では、昨年第1四半期から今年第1四半期の1年間に住宅与信審査承認を50%に縮小して審査強化を図っており、1年前の住宅クレジット総額30億レアルは、15億レアル迄厳選していると Octavio de Lazari Junior総裁は説明している。

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