今年4月の農畜産部門の輸出はコモディティ価格高騰で記録更新(2022年5月20日付けヴァロール紙)

2022年4月の農畜産物輸出金額は、国際コモディティ価格上昇が牽引して前年同月比14.9%増加の148億6,000万ドルと過去最高を更新したが、輸出量は13.2%と二桁台の減少を記録している。

4月の過去12カ月間のブラジルの農畜産物の平均輸出価格は、ロシアによるウクライナ侵攻による影響を受けて32.5%と大幅増加を記録、世界の穀物の主要輸出国であるロシア及びウクライナの戦争継続予想で、今後も穀物などの国際コモディティ価格は高止まりすると予想されている。

一方今年4月のブラジルの農畜産物輸入金額は14.8%増加の13億2,000万ドル、4月の農畜産部門の貿易収支は135億ドルの黒字を計上、農畜産部門の輸出は全体の51.5%と過半数を占めている。

今年初め4カ月間の農畜産部門の累積輸出金額は、前年同期比34.5%増加の485億6,000万ドル、また過去12か月間の累積輸出金額は、25.4%増加の1,329億ドルを記録している。

今年4月の農畜産部門の主な輸出品目は、大豆派生品、牛肉、鶏肉及びコーヒーが牽引、アセアニア地域を除くほどすべての地域で増加を記録、特に中国向けは約40%に相当する59億ドルを記録、スペイン、日本、インド並びにエジプト向け輸出が大幅に増加している。

た大豆の1トン当たりの平均輸出価格は586ドル、大豆の輸出総額は80億9,000万ドルを記録、中国向け大豆輸出量は前年同月比35.2%減少の750万トンとなっている。

ウクライナは特にひまわりなどの植物油の輸出大国であるが、ロシアとウクライナの戦争による影響で、4月のブラジルの大豆油輸出金額は81.3%増加の4億1,570万ドルを記録、輸出量は24.6%増加の26万200トンを記録している。

今年4月のブラジルの食肉は、前年同月比37.0%増加の21億5,000万ドル、牛肉輸出金額は56.2%増加の11億ドル、牛肉の輸出量も22.1%増加、平均輸出価格は28.0%増加している。

4月の中国向け牛肉輸出は118.3%増加の6億7,500万ドルに達し、ブラジルの牛肉輸出の61.3%を占めている。ブラジルは牛肉輸出では米国およびオーストラリアと競合している。

年4月の鶏肉輸出金額は8億280万ドルで記録更新、輸出量は5.6%増加、平均輸出金額は27.2%増加した一方で、中国が豚肉生産を再開した影響で、ブラジルの中国向け豚肉輸出は17.0%減少の1億9,120万ドル、輸出量も8.8%減少、平均輸出金額も9.0%減少している。

 

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