昨年のブラジルの直接投資残高は世界6位

国際貿易開発会議 (UNCTAD) はグローバルな海外直接投資の傾向についての「世界投資報告書2021」発表によると、昨年のブラジルへの対内直接投資残高は、前年よりも3ランクアップの6位に上昇している。

昨年のブラジルへの対内直接投資残高は、Covid‐19パンデミックで大きな影響を受けていた前年比では77.9%の大幅増加の503億ドルに上昇したが、2020年のブラジルへの対内直接投資残高は283億ドルに留まっていた経緯があった。

昨年のブラジルへの対内直接投資は前年比大幅に上昇したにも関わらず、Covid‐19パンデミック前の2019年の650億ドルには大幅な差が存在するが、昨年の対内直接投資は外資系企業による再投資が幅を占めていた。

今年のブラジル向け対内直接投資は、国際コモディティ価格の高騰で、石油・天然ガスや金属などの鉱業部門や農畜産部門への投資拡大を国際貿易開発会議 (UNCTAD) 投資担当部門のJames Zhan理事は予想している。

昨年の世界の対内投資ランクでは、米国への投資がトップ、次いで中国、香港、シンガポール、カナダに次いでブラジルは6位と年間平均のGDP伸び率が8.0%のインドを追い越している。

昨年ブラジルへの対内直接投資503億ドルの18%は民間部門の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)であったが、2020年のFBCF比率は11.8%であった。

昨年末のブラジルへの累計対内直接投資残高は、前年比マイナス0.4%に相当する5,927億ドル、昨年の対内直接投資額はGDP比36.9%に相当するが、2020年は41.1%であった。

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