今年第1四半期のポウパンサ預金は7四半期連続増加から一転して減少(2022年6月20日付けヴァロール紙)

経済調査院金融市場研究センター(Cemec-Fipe)の調査によると、2022年第1四半期のポウパンサ預金は、前四半期比6.1%に相当する324億レアル減少、2021年第4四半期の758億レアルの増加から一転して減少に転じている。

COVID-19パンデミック直前の2019年第1四半期からCOVID-19対応のワクチン接種拡大による社会的活動の正常化が顕著になってきた2021年第4四半期まで7四半期連続で増加を記録していたが、COVID-19パンデミックに対する不安解消による一般消費の拡大に伴って、今年第1四半期のポウパンサ預金の引出が堅調になってきている。

2022年第1四半期の国内総生産(GDP)伸び率は、サービス部門のGDP伸び率が牽引して前四半期比1.0%増加を記録、前年同期比では1.7%増加、過去1年間の累計GDP伸び率は4.7%増加、今年第1四半期の国内総生産額は2兆2,000億レアルを記録している。

しかし高止まりするインフレ指数、実質賃金の減少、一般家庭の負債増加などの要因で、今後のポウパンサ預金の引き出しは継続すると金融市場関係者は予想している。

2019年第1四半期から2021年第4四半期のポウパンサ預金の預金総額は5,276億レアルを記録した一方で、今年第1四半期のポウパンサ預金はマイナス324億レアルを記録、2019年第1四半期から2022年第1四半期のポウパンサ預金の預金総額は4,971億レアルとなっている。

COVID-19パンデミック期間中のポウパンサ預金が大幅に増加した要因として、外出自粛や必需品以外の営業自粛による特にサービス部門の消費減少、COVID-19パンデミックによる先行き不安がポウパンサ預金の増加要因と経済調査院金融市場研究センター(Cemec-Fipe)コーディネーターのCarlos Antonio Rocca氏は指摘している。

 

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