税収が増加したものの2022年5月に中央政府の財政収支は393億レアルの赤字

連邦税の税収が増加したものの、中央政府(国庫管理局と中央銀行、社会保障院)は2022年5月に財政赤字を計上した。5月の財政収支は、393億5,000万レアルの赤字。4月の286億レアルの黒字から、赤字に転落したことになる。

国庫管理局と社会保障院、中銀の収支を考慮した金額。5月としては、1,266億レアルの赤字を計上した2020年以来の大きな赤字となる。

また5月の歳入は、インフレを考慮した実質比較で前年同月比+5.6%を記録。一方の歳出は、実質比較で+7.9%を記録した。

また1―5月で見ると、依然として黒字で推移している。2022年初からの5か月間では、中央政府の歳入が392億レアルに達し、この期間としては2011年以来の高水準を記録。前年同期の歳入は、199億レアルだった。

また5月までの過去12か月では、中央政府の歳入はGDP比0.26%に相当する213億レアルだった。なお、2022年の中央政府の財政目標は、1,705億レアル以下の赤字であるが、連邦政府の経済スタッフは、経済省が発表した見通しの中で赤字が659億レアルになると予想している。

年金問題
パウロ・バレ(Paulo Valle)国庫管理局長は今回、社会保障サービス(INSS)の受給者に対する13か月分の給付日程が前倒しされたことを受けて5月の支払いが増加したと説明した。

連邦政府はこれより先、年金受給者と恩給受給者に対する13か月分の支払いを4月と5月に前倒しすると決定。これに伴って5月の社会保障の給付額が、207億レアル上振れした。

またバレ国庫管理局長は5月の中央政府の財政収支を象徴するものとして、税収の増加に伴って歳入が押し上げられたことを強調した。ただし純歳入として見ると、石油開発鉱区事業入札の結果を受けて州政府と市役所に移転した総額77億レアル分が減少している。(2022年6月30日付けエスタード紙)

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