メルコスールがシンガポールとのFTA交渉妥結(2022年7月21日付ヴァロール紙)

7月20日、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ及びウルグアイの4カ国代表で構成する共同市場審議会(CMC)は、メルコスールが対外共通関税率引き下げで合意、またシンガポールとの自由貿易協定(FTA)の交渉も妥結したと発表している。

ブラジル政府はシンガポールとのFTA締結成立で、ブラジル及びメルコスールから東南アジア地域及び太平洋地域への製品輸出の橋頭堡になると諸手を挙げて歓迎している。

メルコスールとシンガポールとのFTA交渉は4年前から開始されていたが、COVID-19パンデミック開始で交渉が非常に遅れていたが、COVID-19パンデミック軽減に伴って過去数か月間で交渉が加速していた経緯があった。

メルコスールとシンガポールとの自由貿易協定(FTA)が締結すれば二国間貿易の約90%の輸入関税が免除されるために、二国間貿易及び東南アジア及び太平洋地域への貿易が加速すると予想されている。

メルコスールとシンガポールとのFTA合意による関税撤廃で、投資の促進、サービスの開放、電子商取引ルール緩和で、これらの3分野が活性化すると自由貿易協定(FTA)担当者は説明している。

シンガポールは米国やヨーロッパ連合を含む27国や地域とを締結しており、またCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)、オーストラリア、ニュージーランド、日本、メキシコ、ペルーやチリと既にFTAを締結している。

シンガポールからブラジルへの直接投資残高は、約100億ドルに達する。ブラジルへのシンガポール企業として、造船業界ではKeppelOffshore社およびJurongShipyard社、空港運営企業ではGaleão国際空港を運営しているChangi社、パルプ業界ではBracell社が大型投資を行っている。

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