今年上半期のブラジルの港湾荷動きは3.3%減少(2022年8月16 日付けヴァロール紙)

インフラ省国家水上輸送庁(Antaq)の発表によると、2022年上半期のブラジル国内の国営港湾及び民間港湾ターミナルの荷動きは、前年同期比3.3%減少の58,130万トンに留まっている。

今年上半期のブラジル国内の港湾の荷動きが前年同期比3.3%減少の58,130万トンに留まった要因として、中国でのCOVID-19パンデミック対応のロックダウン並びにブラジル南部地域での干ばつによる大豆減産による輸出減少が挙げられる。

米国やヨーロッパ連合諸国を含む世界経済の減速、南部地域での大豆の減産などによるブラジルの国際コモディティ商品の輸出の減少をインフラ省国家水上輸送庁(Antaq)は指摘している。

今年上半期のブラジルの国際コモディティ商品の輸出減少では、鉄鉱石輸出は前年同期比6.4%減少の16,190万トン、原油は5.6%減少の9,220万トン、大豆は11.2%減少の7,210万トン、コンテナ貨物は4.4%減少の6,270万トンとそれぞれ大幅に減少している。

前期同様に石油派生品輸入量は1.1%減少の4,050万トン、肥料の輸入量は14.1%増加の1,890万トン、ボーキサイト輸出は9.9%減少の1,530万トン、鉄鋼製品・粗鋼貿易は0.4%減少の1,230万トン、紙・パルプ輸出は27%増加の1,200万トンであった。

今年上半期のブラジルの大豆及び原油の輸出量は減少したにも拘らず、国際コモディティ価格の上昇が輸出金額減少を補っている一方で、鉄鉱石の国際コモディティ価格は世界的な需要減少で低迷している。

今年上半期のヴァーレ社の主なブラジル国内の鉄鉱石の輸出港であるマラニョン州ポンタ・ダ・マデイラ港からの輸出量は10.8%減少の7,410万トンに留まっている。

またサントス港の上半期の荷動きは5.6%増加の6,260万トンを記録、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、肥料の輸入は14.0%増加、生産が世界2位で輸出高では世界トップのパルプ輸出は27.0%大幅に増加している。今年1年間のブラジル国内の港湾の荷動き総量は前年比0.29%減少の121,200万トンが見込まれている。

 

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