高止まりするインフレは460万人を負債支払い困難に導く(2022年8月23日付けヴァロール紙)

銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)の調査によると、2021年8月の過去12か月間の累計インフレ指数が二桁台を記録、また中銀による政策誘導金利(Selic)の引上げも一般家庭の負債支払いを困難にさせている。

昨年8月の負債支払い遅延をきたしていたのは6,220万人であったが、インフレ指数の上昇に伴って、1年後の現在は、460万人増加の6,680万人に膨れ上がっている。

インフレ及び金利上昇に伴って、一般家庭の金融機関関連の支払い遅延以外にも、上下水道、光熱費、都市ガスなどの公共料金支払い遅延及び小売販売の支払い遅延が増加してきている。

2021年8月の過去12か月間の累計インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、9.68%と辛うじて一桁台を維持していたが、2021年9月の過去12か月間の累計指数は10.25%と二桁台に上昇、一般消費者の支払い遅延増加に結びついている。

2年前からウーバー運転手を生業にしている53歳の Carlos Pinto氏の場合、生活必需品の購入を優先させるために、8ヶ月前から3,500レアルのクレジットカード支払いの停止を余儀なくされているが、現在の負債総額は5,600レアルに膨れ上がっている。

インフレ及び金利上昇に伴って、昨年8月の一般消費者の負債総額は2,446億レアルであったが、今年7月末には、15.04%増加の2,814億レアルまで増加していると銀行業務集中サービス会社(Serasa Experian)の調査で判明している。

昨年8月の成人の負債比率は38.9%であったが、今年7月には41.4%に相当する6,680万人に増加、そのうち男性は3,350万人、女性は3,330万人、26歳から40歳は2,380万人で最多、41歳から60歳までは2,290万人、高齢者は1,150万人、平均負債額は昨年8月の3,928.8レアルから4,211.8レアルに増加している。

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