ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGV/Ibre) の発表によると、2022年9月の企業経営者の景況感指数(ICE) は101.5ポイントを記録して、2021年8月に記録した102.5ポイント以降では最高の景況感指数を記録している。
今後数か月間、ICE 指標が大幅に上昇し続けることは難しく、ビジネスマンの間では「過度の楽観主義」につながると考えてられている。これは、中長期的な視野でのICEの継続性が、より長い期間にわたる経済の軌跡に依存するためであり、それにはまだ疑問が残っているとFGV Ibre の統計管理責任者のAloísio Campelo Jr.氏 は指摘している。
9月の現状景況感指数(ISA) 9月のは8月よりも0.7ポイント上昇の102ポイントを記録、今後数か月間の景況感見通し指数(IE) は 1.0ポイント上昇の100ポイントと分岐点に達している。
9月の商業部門、サービス業部門並びに建設業部門の企業経営者の先行き景況感指数は改善の兆候を示した一方で、鉱工業部門の企業経営者の景況感指数は、世界経済の減速予想で、先行き不透明感の上昇で、国内市場、特に中間財部門の受注減少が危惧されている。
今年第2四半期のGDP伸び率は前四半期比1.2%増加した要因として、従業員が理由なき解雇のときなどに引き出せる積立金であるFGTS(勤続年数保証基金)の特別引出許可や年金・恩給受給者の13ヶ月サラリーの前払いなども追い風となっていた。
しかし今年第4四半期は、既に年金・恩給受給者の13ヶ月サラリーの前払いがすでに行われており、インフレ圧力の低下や雇用の増加にも関わらず、国内経済の過熱化は期待できないと予想されている。