今年10月の中国の粗鋼生産は11.0%と二桁台の増加を記録(2022年11月22日付けヴァロール紙)

64カ国の約170鉄鋼メーカーが加盟しているベルギーのブリュッセルに本部のある世界鉄鋼協会(Worldsteel)の発表によると、2022年10月の中国の粗鋼生産は、前年同月比11.0%増加の7,980万トンを記録している。

中国の粗鋼生産が2021年下半期から減少傾向になった要因として、中国政府による二酸化炭素排出削減政策の強化及び今年初めからのCOVID-19パンデミック対応のCOVID-19ゼロ政策の対応が生産減少に繋がっていた。

しかし今年下半期から中国政府はCOVID-19パンデミック対応のゼロ規制プログラムの緩和政策の導入及び大口消費の建設業部門の活性化が中国の粗鋼生産の大幅な増加に繋がっている。

今年初め10か月間の中国の累計粗鋼生産は、前年同期比僅かマイナス2.2%に相当する8億6,060万トンまで回復していると世界鉄鋼協会(Worldsteel)は指摘している。また今年10月の世界の粗鋼生産は、中国の回復に伴って1億4730万トンと昨年同月並みの粗鋼生産に回復している。

今年10月の世界の粗鋼生産比較では、米国、日本、ロシア、韓国、ドイツ、トルコ及びブラジルは前年同月比マイナスを記録した一方で、粗鋼生産が世界2位のインド、およびイランは増加を記録している。

今年10月のブラジルの粗鋼生産は前年同月比マイナス4.5%の280万トン、今年初め10か月間の累積粗鋼生産はマイナス5.2%の2,870万トンに留まっている。

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