2021年のブラジルの一人当たりのGDPはCovid‐19パンデミック前の水準を上回っている(2022年12月2日付けヴァロール紙)

2021年及び2020 年の国内総生産の新たな計算の見直しにより、1 人あたりの国内総生産 (GDP) のシナリオが改善されている。ブラジル地理統計院(IBGE)が発表した新たなデータによると、パンデミックの最初の年2020年のGDPはマイナス3.9%からマイナス3.3%に修正、2021 年のGDP伸びは4.6%から5.0%増加に上方修正されている。

ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGV/Ibre)では、2021年の1人あたりの GDP伸び率はCovid‐19パンデミック前の水準に回復しており、2022 年の一人当たりのGDP伸び率は 2019 年との比較では 2.3% を上回る見込みとなっている。

今後のブラジル経済のパフォーマンスへの懸念に加えて、1 人あたりのGDPは 2015年と2016 年の不況時の損失をまだ回復しておらず、経済危機が始まる前の2013年の水準よりも依然として4.7% 低いレベルに留まっている。

今年第3四半期のブラジルの国内総生産(GDP)伸び率は前四半期比0.4%増加、前年同期比では3.6%増加、今年初め9か月間の累計GDP伸び率は3.0%増加、過去12カ月間では3.2%増加を記録している。

今年第3四半期の一人当たりのGDP伸び率は0.2%増加に相当する4万2625レアル、今年第1四半期の一人当たりのGDP伸び率は1.1%増加、第2四半期は0.8%増加している。

今年のGDP伸び率は3.0%増加、2023年のGDP伸び率は0.2%増加をブラジル地理統計院(IBGE)のSilvia Matosコーディネータは予想している。

今年のブラジル経済は、高止まりしているインフレ指数及び13.75%を継続している誘導金利(Selic)は現在のGDP伸び率をさらに抑制する可能性があったが、大統領選挙向けの貧困層対象のバラマキ政策で歯止めがかかっていた。

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