2022年のGDP伸び率は3.0%増加予想も昨年第4四半期は僅か(2023年1月17日付けヴァロール紙)

ゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(FGV/Ibre)の国内総生産統計担当のコーディネーターでエコノミストのClaudio Considera 氏は、2022年のGDP伸び率は3.0%増加を見込んでいる。

2022年11月のGDP伸び率は前月比0.1%増加、前年同月比2.0%増加、昨年9月~11月の四半期のGDP伸び率は前年同期比2.6%増加を記録している。

昨年第4四半期のGDP伸び率は、最も低い伸び率が予想されているが、2022年の正式なGDP伸び率は、3月2日にブラジル地理統計院IBGEから発表される。

昨年の第 3 四半期までのGDP伸び率はIBGE による統計修正と、昨年1年間を通してのサービス部門の回復により、GDP伸び率は3.0%増加を確保が、2023 年のGDP伸び率は、世界的なインフレ及び金利の高止まり、先行きが見通せないロシアとウクライナの戦争の終焉、中国の不透明なCOVID-19対策や停滞する中国経済などマイナス要因が大半を占めている。

ブラジルGDP全体の6割以上を占めるサービス部門が昨年11月までの年間を通じて好調を維持しており、これは、本日発表された FGVのGDPモニターでは、サービス部門の昨年11 月までの 過去12 か月間の伸び率は 4.3%の高い増加率を記録している。

ブラジル地理統計院(IBGE)の月間サービス生産量調査(PMS)の発表によると、2022年11月のサービス部門提供量(生産性指標)は、前月比同率も10月のマイナス0.5%から増加を記録、Covid‐19パンデミック前の2020年9月の水準を10.7%上回っている一方で、過去最高であった2022年9月の水準を0.5%下回っている。

また昨年11月の住宅投資、設備投資や公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率は前月比マイナス1.2%、一般家庭消費もマイナス2.3%を記録して2021年3月に記録したマイナス4.5%に次ぐ低率を記録している。

2022年第4四半期のGDP伸び率は、実質賃金の目減り、一般家庭の消費意欲を削ぐ高止まりするインフレ指数などの要因で0.1%~0.2%の微増に留まると予想されている。

今年のGDP伸び率のパフォーマンスを改善する要因として、ルーラ大統領選挙公約の最低賃金のインフレ指数以上の引上げによる貧困層の購買力の強化については、新政権の経済班によって議論されている。

また今年のGDP伸び率を押し上げるためには公共投資の活性化が不可欠となっているが、特に 1 月 8 日の連邦管区での過激派による攻撃の後、各州政府州は連邦政府に対して、投資家が安心できる法的保証を提供する必要性を強調している。

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