今年1月の世界の粗鋼生産は前年同月比マイナス3.3%(2023年2月22日付けヴァロール紙)

63カ国の約170鉄鋼メーカーが加盟しているベルギーのブリュッセルに本部のある世界鉄鋼協会(Worldsteel)の発表によると、2023年1月の世界の粗鋼生産量は、中国の粗鋼生産が回復しているにも関わらず、前年同月比マイナス3.3%の1億4,530万トンに留まっている。

今年1月の中国の粗鋼生産量は前年同月比2.3%増加の7,950万トンと世界の粗鋼生産の約55.0%を占めている。

2022年の中国の粗鋼生産は、COVID-19パンデミックゼロ政策の導入による主要都市のロックダウンや不動産業界の問題発覚による粗鋼需要の収縮で前年比マイナス2.2%を記録していた。

今年1月の世界の粗鋼生産トップ10のうち8か国で前年同月比マイナスを記録、ドイツはマイナス10.2%と二桁台のマイナスを記録、韓国マイナス9.8%、ロシアはマイナス8.9%を記録している。

またインド、日本、米国、ブラジルもそれぞれマイナスを記録したが、世界8位の粗鋼生産を誇るトルコはマイナス17.6%、2月初めに大震災に見舞われた影響で、道路、鉄道や港湾などのインフラ設備が壊滅的なな影響を受けているために、2月の粗鋼生産は大幅な減産が見込まれている。

今年1月のブラジルの粗鋼生産は、前年同月比マイナス4.9%の280万トンと世界鉄鋼協会(Worldsteel)は発表している。一方今年1月のイランの粗鋼生産は、前年同月比27.7%と大幅増加の270万トンを記録して、トルコを抜いて9位に上昇している。

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=52590