2022年のBNDES銀行の純益は前年比46.0%増加の125億レアルを記録(2023年3月15日付けヴァロール紙)

ブラジルの発展に貢献する長期融資を行うことができる唯一の連邦政府系金融機関である社会経済開発銀行(BNDES)の2022年の純益は、前年比46.0%増加の125億レアルに達し、過去最高の記録を更新している。

しかし昨年の社会経済開発銀行(BNDES)の臨時収益を考慮した会計上の利益は、417億レアルに達している。 2 つの数値の違いは、主にペトロブラス石油公社が支払った172億レアルに達する配当金によるもの。 さらにJBSなどの株式売却益、Oi社 による 40 億レアルの債務支払いが417億レアルに達する会計上の利益に結びついている。

また昨年の社会経済開発銀行(BNDES)の臨時収益増加に貢献した一因として、ポートフォリオであるJBS社の持株の再評価で、追加の時価総額 60 億レアル以上が保証されている。

一般的に、社会経済開発銀行の経常利益は、2021 年の R$ 86 億と比較して 46.2% 増加した要因として、政策誘導金利(Selic) レートの上昇及び、金融仲介業務による収益39% 増加が反映している。

社会経済開発銀行のアロイジオ・メルカダンテ総裁は、連邦政府に支払われる株式配当金について財務省と引き続き協議を行っていると説明。 昨年の連邦政府への配当金支払いは、2021年の純利益の60%に相当する190億レアルに達していた経緯があった。

今年連邦政府に支払われる配当金が利益の60% の場合は 240 億レアルに達する。 配当金が利益の 25% 支払われる場合は100 億レアルとなる。BNDES銀行は、純利益の少なくとも 25% を株主に配分する規則があり、組合が上限を要求した場合、このレベルは 60% に達する可能性があるとBNDES銀行の財務、管理、運用、およびデジタル チャネル担当のAlexandre Abreuディレクター は説明している。

メルカダンテ総裁は、BNDES 銀行が支払う配当金の水準見直しを擁護し、世界にはこの種の支払いを行わない開発銀行の事例があると指摘している。 またメルカダンテ総裁は、BNDES銀行が連邦政府に配当金を支払う場合支払った割合が他の国有銀行の支払比率と等しくない理由について疑問を呈している。

BNDES 銀行の現行ルールでは配当金支払いの最低額と上限額の差は、今年に支払われるかどうかにかかわらず、140 億レアルに達するとメルカダンテ総裁は指摘している。

2022 年の決算会議で BNDES 幹部が疲弊したもう 1 つの重要な点は、近年の国庫庁への返済金に関するもので、2015 年から 2022 年の間に、開発銀行が融資を通じて 6,460 億レアルを貸した一方で、国庫庁には8,730 億レアルを返済しているとメルカダンテ総裁は説明している。

現在の BNDES銀行 経営陣の目的は、ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領の任期の終わりに、GDP比2.0%に相当する年間平均2,000 億レアル相当のクレジット拡大の達成であり、2008年迄のクレジットはGDP比2.0%に達していたが、国際金融危機の後、2015 年頃に低下し始めるまで高止まりしていたが、2021 年にはGDP比0.7% 、昨年のはGDP比1.0% に留まっている。

 

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