今年2月のクレジット総額は0.3%微増で減速(2023年3月24日付けヴァロール紙)

ブラジル銀行協会連盟(Febraban)によると、2023年2月のクレジット総額は0.3%微増に留まった一方で、2月の過去12カ月間の累計クレジット総額は、1月の12.9%増加から13.6%増加と上昇を記録している。

今年2月のクレジット総額が0.3%微増に留まった要因として、不正会計発覚の小売大手「ロージャス・アメリカーナス」は大手サプライヤーや信用保険会社に対して、200億レアルに達する一貫性にかけた不可解な不正会計の発覚、停滞している国内経済活動、クレジット部門の延滞率の増加及び与信強化が牽引している。

今年2月の法人向けクレジットは0.4%増加した一方で、一般家庭の個人向けクレジットは0.2%の微増に留まっている。法人向けクレジットのうち自由クレジットは0.4%増加、融資先が決められている限定クレジットは0.3%増加であった。

ルーラ新政権による公共投資の再開及び従来からブラジルの発展に貢献する長期融資を行うことができる唯一の連邦政府系金融機関である社会経済開発銀行(BNDES)のクレジット拡大予想で、今年のクレジット部門伸び率は前回予想の7.5%から7.9%に上方修正している。

今年の限定クレジット部門伸び率は、農村部の与信の良好なパフォーマンスと建設不動産部門のある程度の回復力を反映して、0.7%増加が見込まれている。

昨年末のブラックフライデーやクリスマス商戦後の一般家庭の消費の落込みのインパクト、高止まりしているインフレや高金利など先行き見通しが不明で、今年の融資先が自由に選択できる自由クレジットは、前年比0.2%微減が予想されている。2月の過去12か月間の累積個人向けクレジットは、1月の17.7%から17.1%と減少したが、依然として高い水準を保っている。

今年2月のクレジット総額は前月比8.6%と大幅に減少しているが、2月はカーニバルの影響で営業日数が少なかったために、1日平均当たりのクレジットは5.0%増加している。

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