ブラジル鉄鋼協会は、今年第1四半期の鉄鋼製品の需要低迷しており、2023年のブラジル国内の粗鋼生産、鉄鋼製品の輸出及び輸入ともに見直しを余儀なくされている。
昨年11月の今年の粗鋼生産は前年比1.5%増加が見込まれていたが、13.75%の高止まりの政策誘導金利Selicやインフレでブラジルの国内経済の低迷、不透明な海外の金融市場などの影響で、今年の粗鋼生産は前年比マイナス1.0%の2,320万トンに下方修正している。
今年3月の鉄鋼製品需要は僅かに回復したにも拘らず、今年第1四半期のブラジル国内の粗鋼販売は前年同期比2.0%増加、粗鋼消費は3.4%増加している。
今年3月の鉄鋼製品輸出は前年同月比マイナス6.1%、粗鋼生産はマイナス6.8%を記録した一方で、鉄鋼製品輸入は、22.2%の二桁台の増加を記録している。
今年のブラジル国内の鉄鋼製品販売はマイナス0.7%の2,010万トン、粗鋼生産は2.0%増加の3,465万トン、輸出は7.6%増加、輸入は2.5%増加が見込まれている。
2026年までの鉄鋼業界の投資総額は、新規プロジェクト、近代化や拡張工事など406億レアルに達すると予想されている。
ルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ政権時の2009年の経済成長加速プログラム(PAC)の大衆住宅建設“私の家、私の暮らし”(MCMV)プログラムは、2019年~2022年のジャイール・ボルソナロ政権時に“ブラジルシンボルカラー大衆住宅 緑と黄色の家 Casa Verde e Amarela”プログラムに改名して大衆住宅建設を行っていた経緯があった。
ルーラ大統領は更新した大衆住宅建設“私の家、私の暮らし”(MCMV)プログラムの暫定令MP発令で、政権終了する2026年迄の4年間に200万軒の大衆住宅建設及び100万人の新規雇用創出を謳っている。