家庭収入格差が収縮も最富裕層の 1% は最貧層の 50% の 32.5倍の格差(2023年5月11日付けヴァロール紙)

11日発表のブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2022 年の家庭収入格差が収縮も依然として高水準にある。

2022 年のブラジルの人口の1.0%の最富裕層の一人当たりの世帯月収 17,447 レアルは、最も世帯収入の少ない50%に相当する平均収入537 レアルの 32.5 倍であったが、2021年の38.4倍よりも格差が縮小している。

最富裕層の一人当たりの世帯月収が最貧困層の32.5倍の格差は、統計を取り始めて最も格差が縮小しているにも拘らず、ブラジルは依然として、貧富の差が歴然として存在している。

Covid-19パンデミックが発生した 2020 年には、主に貧困層向け緊急援助金の支払いで、他の収入源が世帯収入の構成に占める余地が広がったが、2021 年の初め数カ月間は、緊急援助金の支給停止されたが、その後緊急援助金の支払金額は、平均 600 レアルから 300 レアルに減額された。

しかし大統領選挙の年に当たる2022 年には、貧困層向け緊急援助金支払い金額が増加、昨年初め、ボルソナロ政権最終年の連邦政府は、10月の大統領選に向けて人気を取ろうとするための従来の貧困家庭向け現金給付策「ボルサ・ファミリア」に代わる社会福祉政策「アウシリオ・ブラジル」の600レアルへの増額をしていた経緯があった。

2022年の最貧困層の半分の一人当たりの世帯月収は平均537レアルであったが、2021年の455レアルと比較して18%の増加している。

2012年~2022年の最富裕層と最貧困層の所得格差の推移

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