2023年5月15日に農務省が野鳥から国内初の鳥インフル感染を確認

農務省は3月15日、野鳥からブラジルで初めての高病原性鳥インフルエンザ感染例を確認した。エスピリト・サント州の海岸で発見された2羽のトリンタ=レイス=デ=バンド(trinta-réis-de-bando:カボアジサシ)として知られるアジサシ科の海鳥から検出された。

カルロス・ファヴァロ農務大臣は、民間部門及び公共部門の獣医療サービス全体を動員するための緊急事態を宣言した。これにより、国内での感染拡大を阻止する。

エスピリト・サント州のカリアシカ海洋動物調査リハビリ研究所(Instituto de Pesquisa e Reabilitação de Animais Marinhos de Cariacica)から通知を受けた後、獣医療サービスが鳥インフルエンザへの感染の疑いで5月10日に調査を開始し感染を確認した。

サンプルの回収後、国際獣疫事務局(OIE)の参照検査機関であるサンパウロ連邦農畜産防疫研究所(LFDA-SP)に送付され、ここで高原性鳥インフルエンザに感染していたことが確認された。

確認を受けて連邦政府は、野鳥の高原性鳥インフルエンザの感染はブラジルの防疫ステータスに影響するものではなく、ブラジルの家禽製品の防疫に障壁を設けるべきものではないと強調した。

SNSに投稿した動画でファヴァロ農務大臣は、「野鳥であるため、貿易の制限につながる何等のリスクも存在しない。防疫システムは機能しているが、我が国の防疫システムが効果あるものと認められ続けるには、明確かつ透明で迅速に対応する必要がある」とコメントした。

また農務省は、調査の進捗及び疫学的状況の進捗によっては、農務省及び各州の当局により鳥インフルエンザの蔓延を回避するため新たな防疫モデルが採用される可能性があるとコメントした。

さらに政府は声明で、「同時に、病気及び予防策に関する広報活動が強化される」と説明した。

高原性鳥インフルエンザは高い感染力を持ち、野鳥や家禽に影響を及ぼす。動物保健局は既に、OIEに対して感染確認について通知している。(2023年5月15日付けバロール紙)

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