IBGEの計測するIPCA-15が2023年5月に+0.51%へ減速(2023年5月26付けバロール紙)

ブラジル地理統計院(IBGE)が計測するIPCA-15(前月16日から当月15日までの30日の拡大消費者物価指数)が、+0.51%を記録、バロール・ダッタが市場から集めた事前予想の平均値(+0.64%)を下回った。しかも5月としては、+0.44%を記録した2021年以来の低水準で、前月の+0.57%からインフレが減速傾向にあることも示された。

 

IPCA-15を構成する9品目の内、6品目でインフレが減速。また12カ月の累積インフレ率は+4.07%で、こちらも2020年10月に+3.52%を記録して以来の低水準となった。

 

5月のIPCA-15を市場はインフレ圧力の低下の兆候と受け止めている。こうしたムードを受けて先物金利が低下した他、ドル為替相場でもレアル安となった。ドル高レアル安について複数のアナリストが、米国で利上げされる一方でブラジル国内の政策金利が低下するという見通しに、外国人投資家にとっての魅力も低下させたためだと受け止めている。ただし、すべてのアナリストが、中銀通貨政策委員会(Copom)が政策を転換するだけの状況が整い始めたと受け止めているわけではない。

 

中央銀行のロベルト・カンポス・ネット(Roberto Campos Neto)総裁はマスコミに対して、「ディスインフレは我々が期待していたよりも緩やかであるが、それでも今後にポジティブな展望をもたらす様々な兆候を確認している」とコメントした。

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