ブンゲがブラジル国内で農業融資事業を展開するフィンテックを設立 (2023年5月30付けバロール紙)

 

ブンゲ(Bunge)は5月29日、ブラジル国内で農業融資を行うフィンテック、「フィンクロップ」を設立した。生産者とリセラーに5億ドルの原資を確保し、同社にとっては検証済みの社会環境基準に基づいた大豆とトウモロコシ向けオリジネーション(融資創出)に対するビジネスチャンスを拡大するものになる。

 

穀物と油糧種子の取引とか項において、このフィンテックがリスク評価の中心的存在として社会環境基準に焦点を合わせ、提携する農産物のリセラーが商品を分割販売する際に安全性を高めると同社は強調する。

 

ブンゲ自身は生産者への融資は行っていないものの、生産者が肥料などの農業用の投入財をリセラーから調達する際に生産物を前倒しで販売することで生産者らが自身の生産活動で資金を調達する、いわゆる「バーター」オペレーションに参入している。

 

ブラジル国内金融分野を担当するフローレンス・ショシャニー財務部長は、「バリューチェーン全体を通じて、コントロールされたリスクと検証可能なESG(環境・社会・ガバナンス)の要素を調和させた金融商品への強い要望があると受け止めている。フィンクロップを通じて、ブラジルのアグリビジネスに革新的かつ効率的なソルーションを提供するという当社のコミットメントを改めて表明する。持続可能性への当社のコミットメントに従って、オリジネーションを拡大するための戦略の一歩だ」と強調した。

 

当面は、ブンゲのパートナーであるエコシステム・リセラーに限定してサービスを提供する。どす屋によるとフィンクロップは、AIのアルゴリズムの支援を受けて信用評価を行う。

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