連邦政府は自動車業界の大衆車販売促進で追加支援発表予定(2023年6月29日付けヴァロール紙)

29日の連邦政府は、自動車業界の大衆車販売促進で5億レアルの特別クレジット枠の追加として更に3億レアルに達する追加支援政策を発表を予定している。

連邦政府は大衆自動車購入促進プログラムに対して3億レアルに達する追加支援を発表予定であり、28日夜にフェルナンド・ハダジ財務相が確認したように、発表は今週木曜日(29日)に行われる予定。

自動車及び小型商用車向けの大衆自動車購入促進プログラムの特別クレジット枠は5億レアルが組まれていたが、プログラム発表後1 か月も経たないうちに5億レアルのクレジット枠が埋まってしまったが、自動車メーカーの最大顧客であるレンタル会社は特別クレジット枠の対象外であった。

今月6日に開始された大衆自動車プログラムでは当初、車両価格引き下げのため自動車メーカーに対して15億レアルの税額控除が割り当てられ、そのうちトラックとバスには10億レアル、販売価格の上限として12万レアルが設定され乗用車と商用車および軽車両には5億レアルが上限価格で割り当てられた。

連邦政府はより安価な大衆自動車販売促進に焦点を当てていたが、自動車業界は拡販マーケティング活動として、この大衆自動車販売促進プログラムの恩恵を受けないモデルに対しても割引を提供、ピックアップトラックなどのより高価な車両の場合、割引額は 3 万レアルに達していた経緯があった。

自動車ディラーからの報告によると、6月を通じて値下げモデルの販売が増加し、一部の大衆車モデルが欠品するケースが発生。 ディーラー店頭での消費者の動きはプログラム以前と比べて改善されたにも拘らず、業界関係者の予想を下回った。

6月の27日までのバスやトラックを除く新車登録台数は12万3800台と業界関係者の予想である18万2500台を大幅に下回っている。

27日のワーゲン社の発表によると、新車需要の減少に伴う生産調整のために、パラナ州São José dos Pinhaisの生産工場およびサンパウロ州のSão Bernardo do Campo工場、aubaté工場の一時的な操業停止を余儀なくされている。

このワーゲン社の操業停止の発表は、連邦政府が6月初めに採用した大衆車向けの新車購入奨励策がまだ新車登録台数に反映されていない中での異例な発表となっている。

ワーゲン社によると、T-Cross車を生産するパラナ州サン・ジョゼ・ドス・ピニャイス(PR)工場では6月5日から1シフトでレイオフを実施、レイオフ期間は2~5カ月が見込まれている。。 もう 1 つのシフトは、今週月曜日の26 日から金曜日の30 日間は、労働時間バンクの規則に沿って実質される。

Polo Track車及びNovo Polo車を生産しているサンパウロ州のTaubaté工場では、今週、同じく労働時間バンクの規則に沿って 2 つの生産シフトが中断される。

Novo Virtus車, Novo Polo車, Nivus車並びにSaveiro車を生産しているサンパウロ州São Bernardo do Campo市のAnchieta工場では、7月10日から10日間にわたって2 つの生産シフトで集団休暇制度による生産調整が実施される。

自動車メーカーによる生産調整のための操業停止状況は自動車部品業界にも影響を与える。 サンパウロ州ソロカバ市にある車両用パイプの保護材メーカー、Linhanyl社の取締役によると、さまざまな自動車メーカーに販売している部品メーカーは、まで直接的な影響は受けていないが、操業停止した特定のラインのサプライヤーには直ちに影響が及びと指摘している。

ブラジルの自動車産業に対する政策変更は今に始まったことではなく、したがって、連邦政府政府が開始したような売上増加を目的とした一時的なプログラムでは、慢性化した問題を解決する効果はほとんどない。

一方、中国系企業もブラジル国内の自動車産業界への参入を狙ており、バイア州のジェロニモ・ロドリゲス州知事(PT)は昨夜、BYDがフォードの旧工場の代わりにカマサリ(BA)に自動車工場建設確認したと説明。 バイア州政府は現在、中国系グループの自動車の輸出入を促進するために、地域内の港湾コンセッションの可能性について取検討している。

BYD社のグローバル副社長兼米州社長のStella Li氏は昨日、ブラジリア市でロドリゲス州知事とルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領と会談。 ロドリゲス氏によると、ルーラ大統領は自動車メーカーの代表者に対し、国内の自動車生産を支援するための「ファイナンス」を検討する意向を伝えた。 ロドリゲス州知事は、刺激策がBNDESを通じて、あるいはPIS/CofinsおよびIPIに関連するインセンティブを通じて行われる可能性があることを示唆したが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

20226年~ 2023年5月までの月間新車販売の推移

https://camaradojapao.org.br/jp/?p=54277