資源大手ヴァーレ社の2023年第2四半期の鉄鉱石生産は、パラー州カラジャス鉱山の北山脈のS11D鉱山の鉄鉱石生産が記録を更新した影響で前年同期比6.3%増加の7,870万トンを記録している。今年第2四半期のS11D鉱山の鉄鉱石生産は前年同期よりも260万トン増加の1,910万トンに達している。
また今年第2四半期のヴァー社所有のミナス州の鉄鉱石生産も好成績を残しており、南東部システムの鉄鉱石生産は前年同期の1,950万トンを11.4%上回る2,180万トンを記録している。
また今年第2四半期のヴァー社所有のミナス州の南部システムの鉄鉱石生産は前年同期比8.5%増加の1,680万トンを記録、南部システムの鉄鉱石は地理的条件が整っているリオ州の港湾から輸出される。
ヴァーレ社の今年の鉄鉱石生産は3億1,000万トン~3億2,000万トンが予想されている。今年第2四半期の鉄鉱石生産は7,870万トンに対して、鉄鉱石販売は6,330万トンと生産量よりも1,540万トン少なかった。
今年第2四半期の含有量が高い1トン当たりの鉄鉱石の平均コモディティ価格は前年同期比マイナス13.1%に相当する98.5ドルに留まっている。
ヴァーレ社では数年前から、鉄鉱石の生産拡大ではなく、より多くの収益を確保する含有量の高い鉄鉱石生産に重点を置く戦略を優先してきている一方で、ヴァーレ社は鉱山の環境ライセンス取得における困難に直面しており、2019年1月のブルマジーニョでの悲劇の後、さらに困難になった経緯があったが、同社は昨日、ミナス州内の「トルト」ダムの運営ライセンス認可を取得している。
ヴァーレ社から分社化して新会社設立を進めている金属分野の業績も好調に推移。 今年第2四半期の銅生産量は前年同期比41%増加の7万8,800トンに達し、ニッケル生産量は7.9%増加の3万6,900トンで、今年の銅生産量33万5,000トンから37万トンの目標を維持する一方、ニッケルについても目標16万トン~ 17万5,000 トンを見込んでいる。