マガジン・ルイーザ経営審議会会長を迎えて7月の懇親昼食会開催

2023年7月の懇親昼食会は、2023年7月21日正午から午後2時過ぎまでブルーツリーモルンビーホテルに150人以上が参加して開催、司会は村田俊典事務局長が務めた。

初めに特別参加者紹介として、 Luiza Helena Trajano Magazine Luiza経営審議会会長|ブラジル女性グループ会長、桑名良輔 在サンパウロ日本国総領事、日系主要団体から援護協会のパウロ佐々木会長他が紹介された。

小寺 勇輝会頭は会頭挨拶として、7月5日から6日まで開催の第24回日伯経済合同会議の要人出席、世界経済情勢、グローバルチェーン、脱炭素化、INDUST4.0などのテーマを説明。7月7日から9日まで開催の日本祭りでは裏方としてボランティア活動に参加。今日のルイーザさんとのディスカッションは打合せなしの本番の話が聞けると説明した。

小寺 勇輝会頭

総領事館からの案内では、桑名良輔総領事は7月7日から9日の3日間に亘ってサンパウロ・エクスポ・エキシビジョン&コンベンションセンターで開催された第24回サンパウロ日本祭りは、県人会(市川利雄会長)を中心に50を数える団体が各県人会自慢の郷土食を販売、「郷土食広場」のどの県人会ブースにも長蛇の列ができ、18万5000人以上の入場者を記録、7月13日から16日までアニェンビー会場で盛大に開催されたアニメ・フレンズフェスティバルについて説明した。

桑名良輔総領事

講師歓迎の辞では、Chieko Aoki ブルーツリー・ホテルズ&リゾーツ会長兼最高経営責任者は、Luiza Helena Trajano Magazine Luiza経営審議会会長|ブラジル女性グループ会長の国内外で比類希な影響力を持つ女性実業家で、ブラジルで女性の地位向上に努めていると紹介、また討論会のモデレーターを務めた。また小寺会頭は流暢なポルトガル語でルイーザ・トラジャノさんの知恵や経験を学びたい。質の高い社員育成の秘訣を知りたいと紹介した。

Chieko Aoki ブルーツリー・ホテルズ&リゾーツ会長兼最高経営責任者

Luiza Helena Trajano Magazine Luiza経営審議会会長|ブラジル女性グループ会長は、マガジンルイーザの発祥地はサンパウロ州奥地でミナス州に隣接しているフランカ市であったが、あの当時はブラジルでも女性が間口が狭いところで細々と商売をできる条件は限られていたが、叔母と母親の独立精神の影響を受けた。12歳の時から小売業での運転資金調達について学び、他人に雇われることは考えなく、アイデアを出して店舗が拡大することにやりがいを感じていたと説明した。

マガル―の愛称で呼ばれるようになるまでマガジンルイーザを大きくするには幾多の危機を乗り越えてきた。ルイーザ氏は勤勉で実直な日本移民に敬意を称しており、また商売では三方両得をモットーに「商いは、自らの利益のみならず、顧客や社会にとっても満足度が高いものであるべきだ」で顧客満足度の高いステータスを得ている。

強力な物流ネットワークを擁するオンライン小売りプラットフォームを運営するマガジン・ルイーザ社は、積極的にいろいろな分野のEコマースサイト運営会社を買収、美容分野の情報プラットフォームのスチール・ザ・ルック、食品Eコマースのビップコマースや食品デリバリーのトノルクロ、グランドチーフ・イ・プラス・デリバリー。その他、人工知能(AI)を用いてユーザーの効率的な商品検索を可能にする技術を持つスマートヒントの買収により、クラウド型のカード決済システムも導入した。マガジン・ルイーザは国内デジタルサービスの統合と充実したサービス提供の強化を進めている。

またコロナワクチン接種促進のキャンペーンも行い、国内外の女性9万5000人が参加、公共政策や性の平等、雇用、治安、質の高い保健医療などに取り組む、ムリェ―レス・ド・ブラジルというグループのリーダーも務めている。また人種間による社会的格差縮小のための活動も積極的に行っており、名実ともにブラジル実業界の女性のトップリーダーの素晴らしい講演に万雷の拍手が送られた。

Luiza Helena Trajano Magazine Luiza経営審議会会長

小寺会頭は、マガル―は誰でも知っているが、先日初めて店舗に入ったが、広いスペースに家具や家電がきれいに展示されており、販売員が生き生きと仕事をしている。サイトには各店舗の販売員の名前と写真が掲載されている。ルイーザさんには質の高い社員を育てる秘訣を聞きたい。社員のエンゲージメントを高めるためにどのようなことを実施しているのか尋ねた。ルイーザさんは従業員のモチベーションを高めることを常に考えて行動していると回答した。

異業種交流員会の長野昌幸副委員長は、どんな困難でも乗り越えるチャレンジで何時も学ぶところがあると説明されたが、顧客や従業員の行動で感動したことをたずねると、ルイーザさんは顧客の立場に立って考えると回答した。

質疑応答では、女性従業員をリクルートするうえでのコンセプト。マガル―の従業員の満足度が高い環境を作る秘訣。女性従業員だけの職場に男性従業員を雇用するメリット・デメリット。経営者がリタイヤする時の後任に適するキャラクターなどについて挙げられた。

写真左からChieko Aoki ブルーツリー・ホテルズ&リゾーツ会長兼最高経営責任者。小寺 勇輝会頭。Luiza Helena Trajano Magazine Luiza経営審議会会長。異業種交流員会の長野昌幸副委員長

代表者交代挨拶では、YKK社のTeppei Ohashi氏は、海外駐在はニューヨーク、上海、スペインに勤務。ブラジルYKKは50年間い亘ってファスナーを主に生産、また所有する農場ではコーヒー栽培を行っていると紹介した。

着任挨拶では、Mitsui & Co. (Brasil) S.A.社の  Shigeo Yanai氏は5月に着任、モビリティ部門のGM。南米勤務は初めてで、先日訪れた移民史料館では日本移民の苦労が理解できた。ブラジルの経済発展に微力ながら貢献したいと説明した。

3分間スピーチでは、Personal Tax社ジャヤパンデスクのDANIEL KIATAQUI責任者は、主な業務は外資系企業向けの税務コンサルティング、日本語、英語及びポルトガル語で対応、主要顧客30社のうち日系企業は5社、user-friendlyテクノロジー活用を説明した。

Personal Tax社のDaniel Kiataqui氏及びRoberto Terra氏は、顧客対応はポルトガル語、英語、日本語で日系企業も多数顧客、きめ細かい対応で喜ばれていると説明した。

Beyond HR社の Marcos Haniu氏は23年間在籍後8年間のブランク後に再入会、地場企業副委員長を拝命したと説明。社長のCamila Tsibana氏はイノベーションに力を入れており、20人の女性ばかりの従業員の平均年齢は24年。顧客の半数は商工会議所会員と説明した。

 

 

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