鉄鋼メーカーのゲルダウグループは、ミナス州での新規プロジェクトとして、今後40年間に亘って含有量が 65%に達する鉄鉱石を年間平均550 万トン生産予定であり、その投資予算は32億レアルに達すると見込まれている。
独立系企業 SRK Consulting社 は、ゲルダウ社のオウロ・ブランコ製鉄所に近いオウロ・プレト地域に位置するミゲル・バーニエ(Miguel Burnier)鉱山の埋蔵量の認証レポートを完成させた。この報告書は、採掘権のある鉱床に4億7,600万トンの鉄鉱石の確認埋蔵量と推定埋蔵量があることを示唆している。
ゲルダウの鉄鉱石採掘開発事は、グループのブラジル事業部門の一部として再構築と拡大が進められており、同社のグスタボ・ヴェルネック最高経営責任者(CEO)はバロール社のインタビューで、新プロジェクトはすでに鉄スクラップの75%を使用して鉄鋼生産事業を運営しているグループに更なる競争力をもたらし、二酸化炭素排出レベルの削減により事業の持続可能性を高めることを目的としていると説明している。
オウロ ブランコ製鉄所の競争力強化には、木炭を使用するこの製鉄所とミナス州内の他の 3 つの小規模な工場のニーズを満たす新しい採掘モデルへの投資が含まれていると同社の取締役は説明している。
これらの製鉄所での優先事項は、より多くの価値を付加し、完成品の供給を増やすことだと強調する。現在ではすでに構造プロファイル、熱間圧延、厚板を製造している。
ゲルダウ社財務担当のRafael Japur副社長は、このプロジェクトで鉄鉱石のペレット化、さらには直接還元装置 (DRI) への投資の長期的な可能性が繋がると指摘している。
総額32億レアルに達する投資は、新しい採掘場、破砕および濃縮ユニット、13kmの鉄鉱石運搬用パイプライン、10kmの非利用鉄鉱石運搬用パイプライン、および製鉄所の脱水ステーションなどの設備建設に充てられる。
ゲルダウ社財務担当のRafael Japur副社長は、鉄鉱石含有量を現在の62%から65%に高めるだけで、年間20万トンのCO2が削減につながると説明。またSRK社 によると、抽出された原鉱石の品位は 35% ~ 37% で、処理すると 65% のレベルまで濃縮されると説明している。
このプロジェクトは将来へのてことなり、競争力をもたらし、オウロ・ブランコ製鉄所の脱炭素化に貢献し、ディビノポリス工場、バラン・デ・コカイス工場、セテ・ラゴアス工場での生産拡大を可能にする。
昨夜、ゲルダウ社は今年第2四半期の貸借対照表を発表。純利益は50%減の21億レアル、純収益は21%減の182億レアル、EBITDAは43%減の38億レアルであった。