サンパウロ州商業・サービス・観光連盟(Fecomercio SP)の発表によると、2023年上半期のブラジルの観光業界の売上は、前年同期比14,9%増加の1124レアルを記録して2015年以降では最高の売上を記録している。
ブラジル地理統計院(IBGE)の月間サービス生産量調査(PMS)の発表によると、2023年6月のサービス部門提供量(生産性指標)は、前月比0.2%増加と5月の1.4%増加から大幅に減少したにも拘らず、Covid-19 パンデミック開始時の220年2月の水準を12.1%上回っているが、依然として過去最高水準であった2022年12月の水準を1.5%下回っている。
しかし今年上半期のブラジルの観光業界での売上では航空機輸送部門が牽引、上半期の航空会社の売上は前年同期比22,9%と大幅増加を記録している。
航空機による旅客数がCovid-19 パンデミック以前よりもすでに増加していることを示唆しており、これは昨年と比較して航空旅行の平均航空券が減少していることによって説明される。ちなみに、この現実は、今後数カ月間の同部門の収益の継続的な増加を鈍化させる傾向があるとFecomercioSPでは説明している。
今年上半期のレンタカー会社の売上は前年同期比22.4% 増加している。さらに、すべてのホテル チェーンを含む宿泊部門の収益も23.8% と大幅増加を記録している。
一方で、今年上半期の輸送部門でマイナスを記録したのは道路による陸上輸送部門でマイナス4,9%を記録している。FecomercioSP によると、今後の見通しとしては、ブラジルの主要都市でのレジャー旅行と企業イベントの再開の両方が活発化して、下半期も業績が堅調に推移する傾向が見込まれている。
下半期の業績が堅調な見通しは、ここ数カ月で雇用率の上昇とインフレの低下を記録したブラジル経済の改善と一致しており、一般消費者が観光関連商品に多くの消費が見込まれているとFecomercio-SPは指摘する。