ブラジル国内の機械・装置部門は他の製造業同様に逆風にさらされており、ブラジル国内の機械・装置部門販売はマイナス14%と大幅な落ち込みを記録している一方で、機械・装置輸入は14%増加を記録している。
しかしブラジル国産の機械・装置輸出は増加してきているものの、機械・装置の貿易収支は大幅な赤字を記録している。
ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)では、今年の国内の機械・装置販売は昨年を5%~8%下回ると予想している
ブラジル国内の機械・装置部門では長年にわたって設備投資向け金利18%~24%の高金利支払いを余儀なくされていた。
またブラジル中央銀行は政策誘導金利Selic金利をルーラ政権の切り下げ圧力にもかかわらず、高金利を維持してきたが、切下げサイクルの前倒しは可能だったのではないかとブラジル機械・装置工業会(Abimaq)のJosé Velloso会長はコメントしている。
ブラジル中央銀行は8月に政策誘導金利を13.75%から13.25%に切り下げたが、Selic切下げによる効果が表れるには半年以上を要するために、年内のSelic金利引下げの直接的な効果は期待できない。
機械・装置業界では税制改革、財政枠組み、Selic金利の引下サイクルの始まりについて、より楽観的に見ており、これらはマクロ経済の重要な要素だが、ブラジルの金利高による生産コストは依然として非常に高く、足かせになっている。
ブラジル国内の製造業部門の設備の近代化及び生産性を挙げるための設備投資は、過去10年間の平均は18%~19%と依然として低く、最低でも25%が必要とVelloso会長は指摘している。
今年上半期の機械・装置部門の国内販売は前年同期比マイナス13,9%に相当する1,081億8,000万レアルの大幅な落ち込みを記録した一方で、機械・装置輸出は18,9%増加の66億ドルを記録している。
今年上半期の機械・装置部門の輸入を含めた国内販売はマイナス8%に相当する1,796億7,000万レアルを記録している。今年上半期の機械・装置部門輸入は14%増加の133億ドルを記録している。