ブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、2023年8月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、7月の0,12%から0,23%に上昇、上昇要因として電力料金の値上げが牽引している。
Valor Data社が36社の金融機関やコンサルタント会社対象の調査によると、8月のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)の最低予想は0,24%、最高予想は0,40%、平均予想の0,29%を若干下回っている。
今年8月の過去12カ月間の累積IPCA指数は4,61%と7月の3,99%よりも大幅に上昇したが、Valor Data社の調査結果である最低予想4,62%、最高予想4,79%.、平均予想の4,67%を若干下回っている。
ブラジル中銀の今年のIPCA指数の中央目標値を3.25%、2024年及び2025年の中央目標値を3.00%、許容範囲は±1.50%を設定しているが、今年8月の過去12カ月間の累積IPCA指数4,61%は許容上限値の4.50%を若干上回っている。
IPCA指数算出のための9グループのうち4グループは前月比増加、4グループは減少、1グループは前月並みであった。
今年8月のIPCA指数の内訳は、住居グループは前月のマイナス1,01%から1,11%増加に転じ、前記同様に衣料品グループはマイナス0,24%から0,54%増加を記録している。
一方で、日用雑貨グループは0,04%増加からマイナス0,04%、健康保健・パーソナルケアグループは0,26% から0,58%、教育グループは0,13%から0,69%とそれぞれ増加している
また食品・飲料グループはマイナス0,46%からマイナス0,85%と更なるデフレ傾向を示しており、輸送グループは1,50%から0,34%と大幅に減速、通信グループは0,00%からマイナス0,09%とデフレを記録している。
2022年8月~2023年8月のIPCA指数の月間推移
2022年8月~2023年8月のIPCA指数の過去12カ月間の累積月間推移
2023年8月の各グループごとのIPCA指数