中国製輸入化学製品のマーケットシェアは70% に達して危惧されている(2023年10月4日付けヴァロール紙)

ブラジル化学工業協会(Abiquim)の発表によると、2023年上半期の主要化学製品77品目のうち中国製輸入化学製品のマーケットシェアは70%に達している一方で、国内にある石油化学工場の稼働率は30%前後に留まっている。

今年上半期の工業用化学製品の国内生産は、前年同期比 10% 減少した一方で、輸入化学製品は 8% 増加しているとブラジル化学工業協会(Abiquim)のAndré Passos Cordeiro会長は説明している。

Covid-19 パンデミックの影響で、すでに世界の化学工業界を混乱させたうえに、ロシアによるウクライナ侵攻で、アジアはより安価な化学原材料を入手できるようになり、アジア地域の化学メーカーはさらに価格を引き下げるようになった。

ヨーロッパや米国などの大消費市場ではアジアからの不当で安価な化学製品に対して、セーフガードなどの保護措置を採用しており、米国政府はすでに化学製品を含むいくつかの中国製品に25.7%の障壁を課しているために、規制の緩いブラジルなど保護されていない市場に、中国製化学製品の輸入が増加している。

ブラジルでは化学製品の輸入に依存しており、また化学製品の国際コモディティ価格が下落しているため、輸入量が増加してきている。

今年初めから輸入化学製品の購入額は、輸入化学製品価格は8月までに平均17%減少したにも関わらず、50億~55億ドルの間で推移しているが、新型コロナウイルス感染症以前は30億~45億ドルで推移していた。

今年上半期の金額ベースでは、化学製品の輸入総額は前年同期比24%減少の419億ドルに留まっており、平均価格の下落率は39.1%に達した。またトンあたり 1,569 ドルから 1,955 ドルに減少している。

 

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