Emae公社民営化では大グループ企業が競合か(2023年10月16日付けヴァロール紙)

サンパウロ州政府の水道・電力メトロポリタン公社Emae社の民営化は2024年初めまでの実施が予定されているが、タルシジオ・デ・フレイタス州知事にとっては初めてのサンパウロ州公社の民営化となる。

有力な入札参加の1つは、エレトロブラス社であり、エレトロブラス社はすでにEmae社の株主であり、総株式の39%を保有している。議決権のない優先株を64.82%を擁している。

エレトロブラス社は入札価格に応じて株式を売買できるようになる。エレトロブラス社が支配権を購入する提案を行うことが期待されているが、入札価格が提案額を上回った場合には、サンパウロ州政府ともに株式を売却することになると予想されている。

もう一つの有力候補はVotorantimグループとカナダのファンドであるCPP Investmentsのエネルギー部門の資産の企業再編で誕生したAuren社は、再生可能エネルギー分野での新たな買収を虎視眈々と狙っている。

Auren社は、2018年に民営化された旧サンパウロ州政府公社のサンパウロ州エネルギー公社 (Cesp)の事業も含まれているため、大きな相乗効果があると元国家エネルギー公社(Aneel)のEdvaldo Santanaトロ島利益は説明している。

また中国資本のCTG社も入札参加が見込まれており、Emae社はエネルギー、衛生、不動産資産を持っていることを考えるとコンソーシアムによる入札参加の可能性が挙げられている。

Emae公社の民営化プロセスは、ジョアン・ドリア州知事下の2020年に始まった。今年6月に事実上始まったばかりの民営化契約の入札プロセスにおける法的問題により大幅な遅れが生じた。

今年11月までに公聴会が開始される予定となっているが、2023年末までに民営化入札実施が目標となっているが、そのプロセスは2024年の初めまで遅れる傾向にあると関係者は説明している。

現在、Emae社の時価総額は 22 億レアルに達しているが、2020年の最初の民営化発表以来、株価は大幅に上昇、しかし、証券取引所で取引される有価証券の流動性は低く、それが価格設定を歪めいる。2019年12月の時価総額は13億6,000万レアルであった。

上段はEmae社の株式所有状況、下段左は今年上半期の決算状況、下段右は2019年末と現在の時価総額の比較


 
        
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