全国工業連合会(CNI)の調査によると、2023年第2四半期の製造業部門のコスト(ICI)は、前四半期比マイナス4,6%と大幅な減少を記録している。
製造業部門のコスト(ICI)が大幅に減少した要因として、コスト(ICI)を構成する指標の 3 つの構成要素の低下であり、生産コストは5.1%低下、資本コストは6.3%低下し、税コストは0.6%下回った。
CNI によると、2023 年を通じて製造業部門のコスト指標は徐々に下降傾向にあるが、依然として高水準にあり、パンデミック前のレベルを 31.3% 上回っている。
CNI.製造業部門のコストの低下は、原材料価格とエネルギー価格への圧力が低下していることを示しており、ほとんどの指標が前四半期に比べて改善したことは前向きにとらえることができる。
しかし製造業部門のコストは依然として非常に高い水準にあり、国内外市場の両方でブラジルの製造業部門の競争力を損なっているとCNIエコノミストのPaula Verlangeiro氏は指摘している。
製造業部門の生産セクターでは、グローバルチェーンの再編と中間財への支出の減少に加え、4月から6月にかけてのエネルギー商品の国際価格下落を反映したコスト低下が顕著となっている。
また製造業部門の雇用市場の改善と、第 2 四半期が歴史的に採用増加に有利で、人件費が僅か 1.4% 増加、過去 1年間の人件費は10.5%上昇している。
今年第 2 四半期と第 1 四半期の資本コスト比較では、自由クレジットの法人向け平均金利の低下の影響を受けて 6.3% 低下している。
法人向け平均金利の低下の背景には、クレジット部門における依然として大きな与信強化と、高金利による需要の低下をエコノミストは指摘している。
製造業部門が支払った連邦税と州税の合計を製造業部門のGDPで割って計算した税コストは、第2四半期と第1四半期の比較で0.6%減少している。
第2四半期の税コスト低下は、IPI、PIS/Cofins、ICMSの徴税額の増加を十分に相殺したために発生している。