今年9 月の国際便需要は2019年同月比2,9% 減少(2023年10月18日付けヴァロール紙)

イスラエルとハマスの戦争勃発で世界情勢が悪化している中で、レアル通貨に対するドルの為替の上昇及び石油価格の高騰、航空機不足などの要因で、ブラジル人の国際便の利用意欲を削いでおり、国際便回復の遅れが予想されている。

また航空会社の経費や航空券価格が高騰する見通しの影響で、Covid-19 パンデミックで渡航延期を余儀なくされていた多くのブラジル人が待ち望んでいた海外旅行を延期し続ける可能性が濃厚となってきている。

1か月前のレアル通貨に対するドルの為替は4.86レアルだったが、今週火曜日の終値は5.04レアルとドル高傾向、1バレル当たりのブレント原油は前日比0.28%高の89.90ドルを記録している。

今年9 月の国際便需要の1kmあたりの旅客収入(RPK)は、2019年同月比2,9%減少しているが、今年月の国際便RPKは7,2%減少していた経緯があった。

一方今年9 月のブラジル国内便の需要は前年同月比5,1%増加、2019年同月比では僅かに0,6%減少に留まっている。

ブラジル国内の観光業界はイスラエルでの戦争に直面して警戒を強めており、諸外国の証券取引所で取引されている航空会社の株価は大幅に変動し、原油価格の上昇はこれらの航空会社に直接的な影響を及ぼしており、ブラジルの航空会社の運営コストの50% が航空機燃料のケロシン価格が占めている。

イスラエル戦争が始まる11日前でさえ、航空業界のエアーチケット代は上昇シナリオになっていた。

その上1年8か月前に勃発したロシアによるウクライナ侵攻はすでに石油市場に混乱をもたらしていた上に、各航空会社の路線拡張の需要に応えるための航空機も不足している。

今年7月のブラジルのインフレ指数を差引いた実質平均国際運賃は、2019年同月比3.73%上昇に相当する698.36ドルとなっていた。

ヨーロッパ向け航空路線は、ブラジル観光客が物価の高さを最も懸念する地域の一つであり、国家民間航空監督庁(Anac)のデータによると、7月のサンパウロからポルトガルまでの平均運賃は、1,355.51ドルと2019年同月比では28.4%も高騰している。

 

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