日産自動車は昨年末に今後3年間の13億レアルの投資を発表していたが、投資見直しで2023年から25年までに28億レアルを投資すると発表した。新型SUV(多目的スポーツ車)2車種を新たに投入するほか、新型ターボエンジンの生産も予定している。
今月6日にブラジルに着いた内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)はブラジリア市に直行、ルイス・イナシオ・ルーラ大統領およびジェラルド・アルキミン副大統領に、日産自動車のブラジル国内における新たな投資計画を説明した。
内田誠社長は私たちはこの地域での成長の可能性があると考えており、ブラジルとラテンアメリカは戦略的地域であると強調した。内田社長はルーラ大統領との会談でブラジルの経済成長の懸念も表明したとも伝えられている。
新規の投資は新型SUV(多目的スポーツ車)2車種を新たに投入するほか、新型ターボエンジン生産も予定。2車種のうち、1車種は日産がグローバル展開しているSUV「キックス」の新型モデルであり、25年までにKicksをリニューアルし、ラテンアメリカ地域の他の国にも輸出すると内田社長は説明している。
2機種のモデルのうちの1モデルの詳細はまだ明らかにされていないが、燃焼エンジンと電気エンジンを備えたハイブリッドバージョンの基礎となるプラットフォームを備えており、エタノール燃料使用の可能性をラテンアメリカ日産のGuy Rodriguez社長は示唆している。
新規モデル生産を拡大するには、より多くのサプライヤーの関与が不可欠であり、企業名はまだ明らかにされていない4社の新しいパートナーが、レゼンデ工場の日産ラインに対して部品供給する契約に署名する予定となっている。
自動車販売代理店が加盟する全国自動車販売業者連盟(Fenabrave)の発表によると、現在の日産自動車のブラジル国内のマーケットシェアは3,4%に過ぎないが、2026年末までには7%と倍以上のマーケットシェアを目標にしている。