ヴァーレ社の2024年の鉄鉱石生産は3億2,000万トン予想(2023年12月5日付けヴァロール紙)

資源大手ヴァーレ社の今年の鉄鉱石生産は3億1,500万トンが予想されているが、202年の鉄鉱石生産は3億1,000万トン~3億2,000万トンを見込んでいる。

また2026年の鉄鉱石生産は3億4,000万トン~3億6,000万トン、2030年以降は3億6,000万トン以上の鉄鉱石生産が見込まれている。

ヴァーレ社の鉄鉱石生産ソルーション担当のMarcello Spinelli副社長は来年の鉄鉱石生産は3億1,000万トン~3億2,000万トンに達すると確信している。

2023年にロンドンで開催される投資家との年次会合であるVale Dayに参加しているSpinelli副社長は、今後はVargem Grande鉱山, Capanema鉱山並びにS11D鉱山プロジェクトの操業開始で2026年までに5,000万トンの鉄鉱石増産が可能になると説明している。

中国国内の危機的な建設不動産市場や国内経済の停滞による鉄鋼製品の需要減少が問われているが、しかし中国市場は我々が想像している以上の回復力を擁しているとSpinelli副社長は指摘している。

今年のヴァーレ社のペレットと練炭の生産は、約3,700万トン、2024年は3,800万〜4,200万トン、2026年は5,000万〜5,500万トン、2030年には1億トン以上になると推定している。

今年のニッケル生産は、インドネシアの合弁事業とPTV鉱山での生産への影響を反映して16万5,000トン、2024年には16万トン~17万5,000トン、2026年には21万トン~23万トン、そして2026年には21万トン~23万トンの生産が見込まれており、 2030年からは30万トンを超えると予想している。

鉄鉱石の「all-inオールイン」生産コストは、C1 現金コストに経費、ロイヤルティ、プレミアムを加えたもので、今年の1 トンあたりの生産コストは 56 ドル、2024 年には 53 ドル~57 ドル、2026 年には 45 ドル近くになると推定されている。

鉄鉱石の 生産コストと鉱山から港までの輸送コストを合わせたC1 現金コスト は、2023 年には 1 トンあたり 22.5 ドル、2024 年には 21.5 ドル~ 23 ドルの間、2026 年には 1 トンあたり 20 ドル未満と推定されている。

鉄鉱石プレミアムは市場を上回って受け取る価値で、2023年には1トン当たり3ドル、2024年には3~4ドル、2026年には8~12ドル、2030年時点では18ドルを超えると推定されている。

鉄鉱石ソリューションによる固定費の予測は、2023 年に 63 億ドル、2024 年に 61 億ドルになると予想されている。

ニッケルの総コストは、2023 年に 1 トンあたり 1万6,200 ドル、2024 年に 1万4,500 ~ 1万6,000 ドル、2026 年に 1万1,500 ~ 1万3,500 ドルと推定されている。

銅生産の予想総コストは、2023 年に 1 トンあたり 3,400 ドル、2024 年に 4,000 ~ 4,500 ドル、2026 年に 3,500 ~ 4,000 ドルが見込まれている。

ヴァーレ社の総資本投資(capex)は、2023 年に 60 億ドル、2024 年以降は 65 億ドルと見積もられており、既存事業の維持については、2023 年に 42 億ドル、2024 年以降は 40 億ドル~ 45 億ドルになると予測されている。ヴァーレ社の事業拡張向け投資は2023年に18米ドル、2024年以降は20億〜25億ドルが見込まれている。

2024 年以降の鉄鋼ソリューション向けの設備投資は、35 億ドル~ 40 億ドル。エネルギー転換のための金属関連への投資は、来年から25億ドル~30億ドルに達すると予想されている。

2015年と2019年にヴァーレの事業で環境災害が発生したミナスジェライス州のブルマジーニョとマリアナの総支出予測は、2023年が29億ドル、2024年と2025年が30億ドル、2026年と2027年が19億ドル、 2028 年~2035 年までの年間平均では 4 億ドルが予想されている。

ヴァーレ社は、2026年の金利・税・減価償却前利益(EBITDA)は、鉄鉱石の年間平均価格が90ドルから130ドルの範囲に応じて、152億ドルから310億ドルになると予想している。

 

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